シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
好き嫌いは別にして、記憶には残る作品
異世界&タイムリープという人気設定を2つ使ったラノベ作品。全25話。
とりあえず主人公・スバルがとてもウザかったです。それだけが原因ではありませんが、あまり好きになれない作品でした。
いちおう作品の前半に関しては、スバルのウザさもまあ許容できる程度で、内容的にも特に面白いわけではないけれど悪くもない出来かな、といった感覚で眺めていました。それが2クール目に入ったあたりから、スバルのウザさがさらに増して、ちょっと許容範囲を超えてしまった感じです。
スバルは別にイケメンでもなく、高い戦闘力があるわけでもない、資質的には平凡なキャラで、ベラベラとよく喋るわりにはそれほど面白いセリフもありません。さらに作り手側はスバルのダメな部分も念入りに描いています。そのダメな主人公が、ヒロインやその他の人々を助けるため、ボロボロになりながらも奮闘、最終的には勝利して、ヒロインの愛や人々の尊敬を勝ち取るといった図式こそがこの作品の肝で、本来ならその姿に共感あるいは感動すべき作品なのかもしれませんが、個人的には逆にあざといというか気持ち悪いというか、これならむしろ、しばしば馬鹿にされがちなイケメン最強の完璧主人公がヒーローになる作品のほうが健全な図式なのではないかと感じてしまいました。
また、2度ほどあった愛の告白シーンもちょっと感心しないというか、饒舌さに辟易しました。あまりに多くの言葉で埋め尽くされると、もう少し余白を残したほうが美しいんじゃないのとか思ってしまいます。
この作品を高く評価している人でも、程度の差こそあれスバルがウザいというのはほぼ共通の認識なようで、上記の感想とも考え合わせるると、自分がこの作品をあまり好きになれなかった原因はスバルのキャラだけではなく、もう少し根本的な部分での感覚や好みの違いが大きいのかもしれません。
主人公以外のキャラは、女性キャラはかわいくて、悪役キャラもいい感じに気持ち悪かったです。ペテルギウス役の声優さん、ノリノリでとても良かったです。エミリアの声も好みでした。
作画は綺麗。音楽も悪くなかったです。
良くも悪くも話題になっていた作品ということもあって、なんとか最後まで観ることが出来ました。好き嫌いは別にして、かなり記憶には残る作品だったと思います。