「君の名は。(アニメ映画)」

総合得点
91.2
感想・評価
2514
棚に入れた
11510
ランキング
39
★★★★★ 4.1 (2514)
物語
4.1
作画
4.5
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.0

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ネタバレ

Rafi さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

驚きの面白さ。個人的な見解を入れるとシュタゲにも匹敵する。

すごかった、非常に。映画の終わりには鳥肌が体中を蝕み、スタッフロールが流れ終わった後でも自分の身体を動かすことをせず、余韻に浸り続けたいと思った。帰りは車だったが、車の中でも鳥肌が消えることはなかった。

いや~、素晴らしかったです。日本のアニメはやはり素晴らしいなと思いましたね。手描きなのにも関わらず抜群の絵の綺麗さ、それとストーリーの演出がすごいと思いました。この映画は予備知識なしで見たほうが確実に面白いですね。今僕のレビューを見てくれている方でまだこの映画を見ていない方はブラウザバックを推奨します。では下記ネタバレです。

テーマは中身入れ替わりとタイムスリップ。東京に住んでいる男子高校生、瀧(たき)と飛騨の糸守という田舎に住んでいる女子高生、三葉が時を経て中身が入れ替わるというもの。
物語の序盤では視聴者に主人公の二人ががタイムスリップをして中身が入れ替わっていることが気付きにくくなってます。しかし中盤に近づくにつれお互いが相手の電話番号に電話をかけてもつながらないことや、瀧の身体に入っている三葉が「明日は彗星が見えるね」とメッセージを残し、入れ替わった後、瀧がそれを見て「何言ってんだこいつ?」と言っていて、時間の差によって起きている出来事の違いがあったこと等、一応伏線はまかれてます。
(ちなみにタイムスリップの入れ替わりは三葉は彗星が落ちて来ているあたりの期間から、瀧は三葉の時間で起きていた彗星災害の3年後から、起きている出来事が全然違う時間からタイムスリップで中身が入れ替わってます。「明日は彗星が見えるね」このメッセージは彗星が糸守に落下する前日の三葉から災害から3年後の瀧に向けて書かれています。彗星災害は瀧のいる時間では3年前に終わっていますし、瀧が混乱するのも当然です。おまけですが小説版では入れ替わった際、瀧が三葉の携帯電話をみて「3年前の最新機種だ」というセリフがあったそうです。さすがにそんなセリフ入れたら察しがいい人なら気付いちゃいますから映画では出てませんね。)

この物語が面白くなるのは中盤から、二人の入れ替わりが起こらなくなってしまい、瀧がなんとかして三葉に会おうと自分の記憶を頼りに三葉のいたところを探し始めるあたり。このあたりからだんだんと彗星災害の詳細などに触れていき、三葉が彗星災害によって死んでいることに瀧が気付く。三葉視点では彗星が流れていくところを「ただの綺麗な現象」としか思えませんよね。このあたりは「もしかしてこの隕石から不思議なパワーが出ててそれが二人を・・・」みたいな思考を巡らせている視聴者の後頭部を金属バットで思いっきり殴りつけてくれました。びっくりですよね。三葉が死んでいてそれが綺麗だなと思って見ていた彗星の落下によってだったなんて。このあたりで鳥肌が立ちましたね。綺麗だ、無害だと思っていたものが恐ろしい脅威だったという事実に驚きを隠せませんでした。またこの部分の音、金属がぶつかり合うようなキーンっという音で非常に緊張しましたね。ざわ・・・ざわ・・・と聞こえそうな気がしました。作中のテレビでは彗星が綺麗だのすごい瞬間に立ち会っただの呑気なことを言っているアナウンサーやキャスター、まるで彗星が脅威だということを知らなかった一時間ほど前の視聴者達を表しているかのようでした。このシーンは「何言ってんだこいつら。糸守はそれどころじゃねーんだよ」と思った視聴者さんいっぱいいると思います。

最後は大人になった瀧と三葉が出会うと。その際、二人は時間の流れを無視してやり取りをしていたためお互いの名前を忘れています。しかし二人は一度リアルタイムで会っているため外見は覚えていました。偶然電車の窓越しにお互いの顔が見え、二人は次の駅のホームに飛び出し、二人で走り回り最後は階段で「君の名前は・・・」という二人のセリフによって物語は終わります。
この最後の演出は素晴らしかったです。再開した二人が会話をしてではなく、「君の名前は・・・」と物語をフェードアウトさせることによってタイトルにまいておいた伏線を回収、ついでにめっちゃいい感じに仕上げることができると。(小並感)

瀧が大人になっているときに先輩と会うシーンがありましたが、その際先輩は結婚していて薬指には指輪がはまっていました。相手は恐らく瀧の同級生の司。就活の調子を3人で話すシーンで司の手の薬指に指輪がはまっていました。まだ就活中の社会人なりたてな若者に結婚相手ができるとするなら前から付き合っているような人しか考えられませんよ。まあ瀧と三葉を探しに行く時あれだけ楽しそうにイチャイチャしてたし当然かな。なんかプチ寝取られた気分。俺寝取られ嫌いやよ〜…
ラストシーンはどこなのかもわからない、名も知れないそこらへんにありそうな階段で二人は再開するわけなんですが、あのシーン僕はデートの時に瀧が先輩と別れた歩道橋で出会うかと予想してたんですけどね。瀧と三葉は時間は違えどあの歩道橋の上でお互いに電話をしていたので、キーロケーションになるのかな?と思っていたのですが外れてしまいましたね、残念。

二回目を見てきて色々じっくり見る事ができました。すると気になる矛盾点などが劇中少しありました。
なぜ三葉は片割れ時が終わったのにも関わらずしばらくの間は記憶を保てていたのか。変電所ではまだ3年後の糸守を見たと言っていますが、瀧は片割れ時が終わると直ぐに記憶を無くしています。この記憶の無くなるまでの時間の差は何によって生じているのか気になりましたね。まあまた瀧の名前を忘れてましたけど、瀧の名前忘れたってことは3年後の糸守の記憶も無くなったってことですよね。じゃあ隕石が降ることが分かっていない状態に戻ってしまったということですよね。目的も分からないのにどうして行動が出来たのでしょうね。同級生の丸刈りの子にはやし立てられたから動けたんでしょうかね?

なぜ二人は大人になって出会う事ができたのか。一応三葉は瀧が未来を変える前に一度中学生の頃の瀧と会っていますので、その際顔を見ていたので時間による記憶の消去は起きないでしょう。しかし、何をしたかなどは記憶から消えてしまっているのになぜ二人は思い出せたのでしょうね。これについて僕は仮説を立ててみました。三葉が頭に付けている糸が関係しているのではと予想しました。片割れ時になり時間を超えて二人が初めて出会うシーン、片割れ時になる少し前は二人はお互いの声だけしか聞こえず視認できない状態にありました。その際瀧と三葉が近づくと瀧の持っていた糸と三葉の腕?が一瞬くっつく瞬間があるんですよ。三葉のおばあちゃんは「糸は人と人との結び」と言っていました。よって記憶が無くなっても三葉が糸を髪留めとして使い続けていたことによって二人をまた結びつけたのではないのかな、と予想しました。

これを言ってしまうと物語の大部分が色んな意味でゴチャゴチャしそうですが、一応。なぜ瀧は三葉と初めて入れ替わった際に三年前に話しかけてきた少女だと気付けなかったのか。普通初対面で名前を教えてきて糸を渡してきた女の人の顔なんて忘れないですよ。しかもこんな美少女。何ですかね瀧君は先輩に惚れ込んでてそれどころじゃなかったんですかね贅沢もんめコンチクショウ。

とまあこんな感じですね。でも非常に良かったです。ホントもう一度見に行ってもいいですよ。あと4回は見れると思います。まあ財布が空になるのでそこまでは無理ですが(笑)とても感動できますよ。是非、見てみてください。

ところで、三葉ちゃんの口噛み酒欲しいんですけど。あ、四葉ちゃんのでもいいですよ。ていうか二つともください。え?おばあちゃんのもついてくる?・・・ふ、二人のがもらえるならおばあちゃんのも・・・だ、大丈夫ですけど?あれ、これ瓶に名前書いてないんですけどどれがおばあちゃんのですか?あ、ロシアンルーレット的な奴ですか。あぁ~はいはい、分かりました。これがおばあちゃんのやつですね!え?全部おばあちゃん?

投稿 : 2016/10/05
閲覧 : 320
サンキュー:

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