退会済のユーザー さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
単に娯楽作品としては良作以上、少し考えると良いとはいえません
ストーリーのネタバレを知っており、自分には合わないと思いながらも、
観ないでいるのも良くないと思い視聴しました。
正直、第9話までは楽しめました。それ以降は、下手に壮大に見せかけようとして、嘘臭くなってしまったと思います。悪い評判がある杏子でさえ、創作とするならば、歪んでしまった理由も十分過ぎるほどに理解出来たのに、物語の根本に関わる、まどか、ほむら、キュゥべえは理解出来ません。
{netabare} まどかとキュゥべえは、物語を動かすための道具、ほむらは単にクールで格好良くたかっただけでしょう。まどかは一見感動的な結末を作るための道具ですし、キュゥべえも物語を壮大に見せかける道具にしか過ぎません(叛逆の物語で奴が倒されたのは、魔法少女を苦しめた因果というよりは、物語の壮大に見せかける道具に過ぎず、役目を終えれば、単に邪魔でしかなかったわけです)。ほむらについては、最後のループの時も、メガほむのまま必死に説得を続けても、マミら3人が死んでしまい、まどかを守るために孤独に戦う方が、私にとっては感動的だったでしょう。「もう誰にも頼らない」というのは、要するにクールっぽくして格好つけて孤独に戦わせるため以外の何物でもありません。生き残る味方は多ければ、多いほど良いのは考えるまでもないでしょうに。{/netabare}
この作品の本当の見せ場は、第3話でも、第10話以降でもなく、第4~第9話までのさやかと杏子の葛藤でしょう。この作品に関わらず、物語の根本に関わらないキャラの方が自由に表現が出来、根本に関わるキャラは道具になってしまいやすいのかもしれません。
ただ、細かいことを抜きに娯楽作品として楽しむのなら、完成度は間違いなく高いです。
最後に、 {netabare} メガほむが眼鏡を外して間違った覚悟を決めた時、ほむらの本来の純粋にまどかを救いたいという精神は死んでしまっていたのかもしれません。そう考えると、それは悲しいことです。{/netabare}