岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
陽はまた昇る。ヒーローたちの戦いは続く。
さすが劇場版クオリティの一言。
完全新作アニメーションということで、十分に楽しめた。
バーナビーの新しいパートナーは最初はどうかと思ったが、そこまで悪い印象でなく、好感をもった。虎徹がいなければ、彼らは実力派ヒーローとして活躍していただろう。ただやはり最高のコンビはやっぱり虎徹とバーナビーなんだ、ということを象徴する存在として、地味ながら物語を盛り上げてくれた。
もう一つ興味深かった点は、ファイヤーエンブレムの過去のトラウマに関する演出。これまであまり描かれることのなかったNEXTや彼・彼女?の苦悩は、改めてヒーローの光と闇の部分を明らかにした興味深い演出だった。他のキャラクターもそれぞれに見せ場があり、総合的なバランスがよく見ごたえがあった。ロックバイソンに関してはもう少し掘り下げてあげてもよかったかな。
終盤待ちに待った虎徹とバーナビーの敵との戦闘シーン。劇場版ということで戦闘シーンのクオリティーは本編をはるかに上回る出来栄え。過去ではなく未来を見据えてヒーローとしての道を歩み始めたバーナビーと、生涯現役ヒーローの虎徹。復讐に燃える敵の姿がかつてのバーナビーと重なったりと、キャラクターの成長を感じられる展開だった。ついついバーナビーに感情移入しすぎて彼寄りのレビューになってしまったかもしれない(笑)。
最後の楓の作文は、この作品のメッセージを端的に表していたように思う。
陽はまた昇る。ヒーローたちの戦いは続く。