退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人の因果と縁が彩る和製ホラーの傑作
薬売りがモノノ怪を退治する和製ホラーの傑作。
怪~ayakashi~Japanese Classic Horrorのエピソードの一つ「化猫」の続編である。
まぁ怪~ayakashi~の「化猫」を必ずしも見る必要はない。
ただ、怪~ayakashi~の「化猫」は相当クオリティは高いので、見ておいて損はないと思う。
その絵巻物のような独特の作画が特徴的。
色鮮やかで不思議な世界観は、アーティスティックなアニメが好きな人にはどツボにハマる。
鮮やかな作画と大仰な演出のおかげで、それほど恐怖感は感じないのだが・・・
ただ単にアーティスティックなアニメではなく、不意に恐ろしさを感じてしまう。
モノノ怪が怖いのではない、それを生み出してしまう心とその周りの人間が怖いのだ
5つのエピソードで構成されているが、どれも非常に面白かった。
特筆すべきは「のっぺらぼう」のエピソード
他のエピソードは良くできている・・・程度の出来だとは思いますが
「のっぺらぼう」はなかなか難解で一際異彩を放っています。
のっぺらぼう>化猫>座敷童>鵺>海坊主の順で面白かったでしょうか・・・
他のエピソードも案外考えてみると難解な内容かも知れないです。
ただ全てのエピソードの謎は、全て基本設定で説明出来る。
モノノ怪を成すのは、人の因果と縁(えにし)。
人の情念や怨念に「あやかし」が取りついたとき、モノノ怪となる。
モノノ怪の形と真(事の有様)と理(心の有様)を知れば、主人公はモノノ怪を切ることが出来る
この基本設定を頭に入れてみれば、各エピソードの本当の意味をきっと理解出来るはず
特に「あやかし」と「モノノ怪」の違いは、ちゃんと認識しておいたほうが良いです。
まぁ単に薬売りがモノノ怪退治する活劇としても全然問題はないのですがw
何回でも見る価値がある、素晴らしい傑作です。