どらむろ さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

家事万能ショタ萌え～！コミカルとハートフルのバランスが取れた良作ホームコメディー

母を亡くしたしっかり者の男子小学生・千尋くんが叔父（若きイケメン・金持ちだがだらしない）に引き取られ、メイド服着て家事をこなす。
一見重そうな設定を感じさせないコミカルさ、千尋と叔父の円（マドカ）の関係性のハートフルさ、そして家事万能小宮千尋くんのショタ可愛さに萌える、ショタ萌えアニメでしょう！

作画もあざと可愛くキャラも話も良質、ショタ以外に美少女もちゃんと可愛い等男女問わず親しみ易い良作です。
家族ドラマであり、別にホモっぽさは殆ど感じないのも良し。
…不人気ですが、これこそ「もっと評価されていい」の典型と思ってます。
ショタ萌えなんぞ興味無し！な方も、試しにショタの可愛さ体験してみては如何…

{netabare}『物語』
1話初っ端から母親が病死。父は既におらず、主人公の男子小学生・小宮千尋（通称ちーちゃん）はひとりぼっちに…
な、なんて重い…これは鬱アニメか！？
と思いきや。
お母さんは死んでても頻繁に回想で元気にはっちゃけてたり、引き取り先の叔父（千尋母の弟）の円（まどか）も一流デザイナーな金持ちエリートだがそれ以外は抜けているお気楽さ、そんな円が溺愛してくれたり、千尋がそれに反発しつつも次第に女房役が板についてきたり…
冷静に見ると重い境遇なのに、ビックリするくらいコミカルかつハートフルなホームコメディーでした。

最大の見所はやはり、ちーちゃんこと千尋くんの可愛さ。
ちーちゃんがメイド服で家事に精を出すのを見てるだけでも…萌え。
随所にあざと可愛いショタ萌えシーンがあり、これは素晴らしいショタ萌えですよ！

千尋と円の関係性も実にハートフル。千尋の方がしっかり者なので日常では終始立場リードしつつも、やっぱり子供らしい弱さや泣きたい時にはちゃんと大人の円が傍にいてあげる優しい雰囲気…。
円も寂しさ脆さ抱えていて、千尋は子供なりに心配したり支えたり、それが円の救いにもなっていく。
…叔父と甥っ子の変則的なホームコメディー、双方が完全に対等に相手を思いやれる関係性がとても良かったです。
円も決して猫かわいがりしているだけではない、本当の愛情感じる。

それ以外でも、キャラクター配置が良い。
立場的には円の秘書だが対等な盟友っぽいイジられ役の桂一郎や、桂一郎ラブなお嬢様の美耶子（みやこ）ちゃんも加わり、奇妙なホームコメディーが明るく楽しい雰囲気に。
美耶子と千尋の師弟関係オネショタ（オネショタだけどちーちゃんの方が家事の師匠）もオイシイ。
千尋とは別ベクトルで良く出来た小学生・日野くんとの友人関係も微笑ましい。
…叔父が甥を可愛がる背景に、亡き姉への思慕もある姉弟関係もまた、かすかな萌えを感じる。

終盤、謎の老婦人と千尋の交流から、小宮家（かなり名門っぽい）の過去の経緯でシリアスあり。
それでも基本は優しい世界なので、暗くなり過ぎずにハートフルなお話に仕上がっているのは、まあ良し。
最終話のお母さんとのエピソードも、相変わらずコミカルさ維持しつつ、優しい纏めでした。

総じてちーちゃんのショタ可愛さに萌えつつ、全般に明るくハートフルな作風でした。
あまり深く感動するタイプでは無いのですが、親しみ易かったです。
4.5点か迷うところ。


『作画』
ちーちゃんのキャラデサや表情が非常にあざとく可愛い。メイド服萌え！
随所にあざといカットあり、一点を切り取れば、あぁ＾～と萌えるシーン多数。
露骨な下品さはなく、純粋な可愛さ。
女性陣もお母さんや美耶子ちゃんが水準以上に可愛いです。


『声優』
千尋役の藤原夏海さんの初主演。ちーちゃんの元気一杯で活き活きとした可愛さ文句なしでした。
他作品でも主役級（の幼少期）を好演されている、ショタ絶品でした。
親友の日野くん役の斎賀みつきさんも流石、ベテランと新人のショタ演技良かった。

円の島﨑信長さんの、頼りなさげなイケメンボイスも中々。
お母さんの田村ゆかりさん、 美耶子ちゃんの牧野由依さんのお嬢様ボイスも良い。
謎の老婦人は一声で榊原良子さんだと分かる、気品と貫禄ハンパ無いです。

捨て犬の餡太郎は、本渡楓さん。「ひみつのここたま」のこころちゃんじゃないか！


『音楽』
OP「innocent promise」は何となく雰囲気に合っている。
EDは有頂天ボーイズが。君たち本編であんまり出てこないだろ…。
BGMも全般に優しい作風に合っている。


『キャラ』
ちーちゃんこと小宮千尋くんが可愛いに尽きる。
メイド服の美少年小学生というだけで反則的…。
しっかり者で健気な強さ、気弱とはいえ大人な叔父を尻に敷く活力、でも自分が子どもだと理解している聡明さ故の遠慮とやさしさ…
単なるショタ萌えに留まらないキャラクターとしての魅力あり、こりゃあ円や他の人々から愛されますわ～と納得。

叔父の円の残念イケメンっぷりも良いキャラでした。
精神年齢がちーちゃんより低い局面も含め、ちーちゃんと対等な感じ。
作中一番手間がかかる子供は彼か…。
それでもここぞという場面では大人の魅力もあるのがステキ。

苦労人なイジられ役・桂一郎さん（ニコニコ動画では「K一郎」とあだ名が）もコメディー要員として面白い。
彼の存在が千尋と円の関係を少し橋渡ししている感良かったです。

（生者では）紅一点に近い美耶子ちゃんも、理想的なお嬢様にして良い子で可愛いです。
育ちの良さがにじみ出る礼儀正しさと純真さ、アニメで意外と少ない「ちゃんとしたお嬢様キャラ」でした。
16歳で円兄さま（妹では無く婚約者）や桂一郎さんの大人組と、小学生のちーちゃんの間で自然体な存在感。
オネショタと桂一郎さんへのラブコメの波動良いですな。

死んでるのにほぼ毎話元気いっぱいなお母さんの存在感も大きい。
かなり美人にして時々美少女、本作の明るい作風はだいたい彼女のお陰。

千尋の親友・日野くんのイケメン度高し。
小学生とは思えぬ洞察力と配慮、ザンネンな大人な円より遥かにしっかりしている。

謎の老婦人は本作の重要キャラであった。
気品と厳格さと裏腹にザンネンっぷりも愛嬌のあるおばあちゃん…
その正体は…。

EDで毎回がんばっている有頂天ボーイズ、中々出番が無い割には三者三様。
16歳なのにしっかり者小学生2人より精神的に子どもな竜児かわいい。
…量産型の男性アイドルアニメのこの手のキャラよりは、キャラ立っていたような。{/netabare}