アトランティス さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
心地よい満足感と、ちょっと悲しさが残るハッピーエンド
たくさんの方が劇場に見に行かれて、あにこれでも
多くのレビューが投稿されていますね。
僕も何度も共感しながら読ませていただきました。
考察は他の方に任せるとして、
率直な感想だけ残しておきたいと思います。
劇場にポスターが貼られた日から
ずっと楽しみにしていた本作!
(……実は新海作品だと知ったのは見に行く数日前。笑)
予備知識は
「少年少女の入れ替わりストーリー」ということだけで行きました。
朝に見に行ったので運良く空いてた端の席をゲット、
若者を中心に幅広い年齢層の方が来ていた印象です。
一人外国人の方もいらっしゃいました。
前半は
コメディー要素多めのどたばた入れ替わり生活劇。
田舎生活に辟易していた三葉が都会に暮らす普通のイケメン高校生と入れ替わって
カフェやバイトに、都会を満喫する様子が可愛らしく、
二人共、当人達の生活を少しづつ荒らしている所が見ていて
くすっとなりましたw
{netabare}三葉は瀧のバイト先の先輩、奥寺さんといい感じになって、
いざ本番のデートは瀧君本人が行くところのシーン。
奥寺先輩のちょっと面白くなさそうな様子(最初は楽しそうだった)とか、最後の別れる場面の仕草とか、あの背景と合わせるとすごいリアルだなぁって思った。後に新海さんのインタビューで見たけど、その別れる橋のシーンでは、瀧は太陽に照らされていて光側、奥寺先輩はちょうど影になっているところに立っていて、二人の微妙な距離を暗示させる演出があるんですね。{/netabare}
{netabare}OPは前前前世。背景が早送りのように流れるシーンは時間の経過を表していたのかな{/netabare}
そうして
入れ替わりを繰り返しているうちに
物語は中盤、動き始めます。
中盤から終わりに駆けては本当に引き込まれましたね。
{netabare}まさか入れ替わりが時を超えた、しかも生きている人間と、もう既に亡くなっている人間の入れ替わりだったなんて。。
瀧君が少ない手がかりから三葉の飛騨の土地に行ってあの彗星の惨状を見た時の衝撃のシーンは鳥肌が立ちました。携帯を開いてからメモ書きが消えていったところは何か神様が歴史の禁忌を修正しているように見えてあれだったけど。{/netabare}
彗星が物語のトリガーになるだけあって
映画館で彗星の落ちてくる轟音は鬼気迫るほどの音響で
こちらも手に汗握っての鑑賞。
回想シーンの挟み込むタイミングも良く、
幾重にも張られた重層的な展開で
感動が止まりませんでした。
{netabare}祠?みたいなのがある山の上で、お互いの声を頼りに二人が出会ったあのシーン。
多分一番涙腺にきたシーンです(;_;)
予告で最後の方にちょっと流れてるシーンですが
こんなにも胸に来るようなシーンだったなんてね……
終わった後前のJK組も泣いたわ~って話してたよ{/netabare}
現実には有り得ないことを
素晴らしい背景と共に「リアリティー」を感じるように
丁寧に作られているように感じました。
背景作画はもちろん5.0なんですが
今まで他のレビューに出してきた作画評価5.0に改正がいるんじゃないか、
ってくらい綺麗でした笑
さすが光彩表現を使わせたら世界一の新海さん。
それだけでも劇場に足を運ぶ価値はあると思います。
物語の結末は
大局的にはハッピーエンドですが、ちょっと切なくなるような
見終わった後に余韻が残るような感じでした。
{netabare}テッシーと名取さんはいい感じに
東京のカフェで一緒になっていたのでちょっと微笑ましい。{/netabare}
106分が良い意味で長く感じました。
「感動」という言葉で十把一絡げに出来ない作品だと思いましたね。
またこういう作品を劇場で見れることを心待ちにしたいと思います。
ネタバレタグが多くてすみませんでした(^_^;)
といいつつまたタグ
{netabare}挿入歌の一つ、スパークルの歌詞は本当に作品によくマッチしています。
ついに時はきた、とか
運命だとか未来とかって 言葉がどれだけ手を
伸ばそうと届かない、とか。
劇場では歌詞まで集中して聞いていなかったので帰ってから気付いたのですが
隕石の落ちてくるあのシーンのための歌でした。{/netabare}
興行収入がどこまで行くか、
楽しみですね。