退会済のユーザー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
面白い!
男の子と、女の子の入れ替わりというありふれたものだけど、コミカルで面白い。中身と外見のギャップを動きと、声で良く表現している。
展開が上手く出来ていて、観客とつかず離れずのストーリー進捗が良くできている。
今回、キャラクタデザインがあの花の田中将賀なのでとてもカッコ良い、可愛い。
新海誠について気づいた点。キャラクタの絵に頼っていないなと感じた。伝えたいこと、と伝え方が独特で明確だから、脚本とコマ割りで作品を作っている。
売れるかどうかを別にすると、キャラクタの絵が違う感じでも恐らく作品として成り立つのだと思う。
RADWIMPSの楽曲と映像の親和性が高い。観ていてワクワクする。
ストレートなラブストーリーだと思う。もちろん仕掛けや綺麗な絵もスポットライトにあたるが、そこは重要ではない。恥ずかしいくらい真っ直ぐなラブストーリーを説得力を持ってまとめているところに好感を持てる。
興行収入が異様に高い理由を考えて見る。
時代性にマッチしたからではないだろうか。
日本人は、東日本大震災を経験し、日常があっけなく崩れることを目の当たりにした。これは糸守が隕石一個で町一つなくなった状況と似ている。
福島原発の問題が同時並行で、進行し政府とか、偉い教授とかが状況の説明を行った。また、事態の収拾を行ったが、想定外が多く後手後手になった。
映画では主人公が事態に気づき、結びと三葉の協力によって事態をすんでのところで回避する。
原発は絶対安全と偉い人たちは言っていたが、現実はそうではなかった。
君の名は の糸守では隕石が落ちるなんて戯言だと三葉の友人以外はみんな信じなかった。でも、現実には隕石が落ちてきて一度は破滅している。
万一の危険は無視していいものではない ということと、現実を観て、主人公たちのように自分で事態を動かし、悲劇を回避したことが日本人の願望とマッチしたのではないか。
危機を救ったのは、政府ではなく一般人だった。動機は好きな人にもう一度会いたい。生きていて欲しいという願い。こういうところも日本人好みかもしれない。