ぶたどん さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
進化をみた2016年の新海作品!
前作「言の葉の庭」から3年ぶりとなる、
新海誠監督による新作「君の名は。」
今作は、前作と比較してもプロモーションにかける規模が桁違いで、
主役声優には、主人公「立花瀧(たちばな たき)」を演じる神木隆之介。
ヒロイン「宮水三葉(みやみず みつは)」には上白石萌音。
主人公のアルバイト先に務める想い人「奥寺ミキ(おくでら みき)」は、
長澤まさみが演じた。
プロモーションによる知名度の高い俳優陣を長編アニメ映画での起用は、
毎回のように論議される課題であるが、
神木くんは宮﨑駿映画の「千と千尋の神隠し」や細田守監督作品「サマーウォーズ」で場数を踏んでいるだけに、「男女の入れ替わり」という難しい演目を、
想像を超える形で本編を演じていた。
神木くんの演技もさながら、驚いたのが長澤まさみさんの演技もなかなかのものだったこと。
バラエティ番組での当映画の特集で、長澤さんの演技が神木くんにいじられていたのだが、大人っぽいお姉さんをメインで演じつつ、時折見せるコミカルな演技も、かなり魅力的だった。
音楽を担当したのは、文学的な詩を数多く手がけてきた「RADWIMPS」。
このRADの音楽が、物語の節目節目にうまい具合に嵌めこまれており、
RADの詩が物語のカタワレの一部になっています。
RADの詩と物語のボルテージが最高潮に達した時、劇場内でも涙をすする人が多くいました。
個人的に見る前に心配だった、
「キャラデザ田中将賀さんの絵が、新海誠作品の背景に上手く合うのか?」
「男女の入れ替わり物という少し生生しい題材をどう終結に導くのか?」
この2点、全く問題ありませんでした。
キャラデザが活かされる物語でしたし、物語も一転二転し生々しくもなんともない。
過去作からのゲストもいるし、
秒速5センチメートルを見た人からすると最後は手に汗握るし、
アニメーション映画として最高峰の作品でした。