剣道部 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
堂々の完結 ~写真に写るのは被写体であり、撮影者の心~
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
たまゆらシリーズ、完結。心が、あったかくなる。
高校3年間をきちんと描くなんて、ありそうでなかった作品。
これまで、「たまゆら」はずっと評価4でしたが、ここまでやりきったスタッフに敬意を表して、今作の評価を5としたいと思います! お疲れ様でした! ありがとうございました!!
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
写真って、撮った人は写れないんだけど、撮られた人が見つめる先にはカメラを構えた誰かがいる。被写体が見せる表情は、カメラマンに向ける表情なのだろう。
風景って、誰の為にあるわけじゃないし、誰が見ようと同じものとしてそこに存在してる。だが、それをどう見るかは、やっぱりカメラを構えた本人がそこにあるのだろう。
撮る人が何らかのかたちで写り込むのが、写真。
この「たまゆら」を観てきた中で、そんなことを感じた。
卒業が近づくと、卒業後のことを話さなくなるって、本当にそうだ。「いつも一緒にいて、一緒に勉強して、一緒に卒業する私たちだけど、でも本当は、もうずっと前から、それぞれ別の道を歩いているんだってことに、気づいたからかもしれないので」……すごく良い言葉だと思った。全ての中3と高3と大学4年に、聞かせてやりたい!
ぽってには、「おかえり」と言われる場所が増えたってことだね。竹原に汐入と。そして、これからも増えていくのだ。
ぽってが、父のカメラに寄せる思いは、ぽってが、竹原の皆に抱く思いと同じ。
卒業=旅立ち と言い切った、ぽって。
卒業式、壊れた35Sのファインダー越しに、亡きお父さんがぽっての晴れ姿を観ていると思うと、泣けてきた。
足かけ5年……長い付き合いになったアニメでしたが、しっかりゴールできました。ぽって達の3年間は、何か事件的な大きな変化やドラマがあったわけではなかったけど、確実に成長してきた3年間でした。高校の入学から卒業までの3年間を、ガッチリ描ききったアニメって、あまりないのでは?
いつか、大人になったぽって達にも会いたいですね。
まあ、ぽってはどうせ何歳になっても、川に落ちそうになるんでしょうがw
{/netabare}