「君の名は。(アニメ映画)」

総合得点
91.2
感想・評価
2515
棚に入れた
11512
ランキング
39
★★★★★ 4.1 (2515)
物語
4.1
作画
4.5
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.0

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

『あの男/女は~~~~~~!!』

個人的に新海監督作品は苦手でしたが、周りがやたらザワつくのと連れ合いが見に行きたいというので劇場まで足を運びました。
(嫌いという事ではなく観ていると切なすぎて辛いから)

「ほしのこえ」「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」など、作品が出る度に背景描写が緻密になってきてますね。
新海映像の定番、首都の列車沿線風景や廻り込み背景動画も健在。本作も新海マジックとまでうたわれた光の使い方、彗星や黄昏時などの背景は感嘆の息が出そうでした。
今までマニア向けというかマニア受けのドラマが多いのに対し今回はコミカルな要素もありエンターテインメントとして好感です。
CMみたいにカットインするRADWIMPSの音楽も感じのイイ雰囲気でよかったと思います。

しかし心にゆとりが無い方なんでしょうか?揚げ足とって悪評・酷評で毒を吐く方もいらっしゃるようですが、「一般的」に見てそんなに悪くない良作だと思うのですが。「一般的」に見て。
{netabare}
しきたりを守る神職の家で退屈なな田舎町より都会暮らしを夢見る少女、宮水三葉ちゃん(アレ?どっかで聞いたような設定)と東京に住んでいる少年、立花瀧君。
何の面識もない二人がある朝、目が覚めると心と体が入れ替わってしまう事態に。
大林宣彦監督の「転校生」以降、階段を転げ落ちて心身交換する男女ネタは定番だったのに、本作は前触れなく突然入れ替わりになるのは新しい手法かな?
解決の方法が判らない上、不定期に入れ替わりが起こるので元に戻った時の生活に支障がないようにお互いにルールを決めて情報交換し日常を過ごすのですが、男子と女子は生活習慣が違うもの。恥ずかしい事をやったりやられたり。直接文句を言えないので顔に落書きするところは笑えました。
相手の事情が判ってこちらの状況も判ってもらえて吊り橋効果とまではいきませんが割と危機的状況の年頃の男女には必然的に「恋」が出来てしまうようです。
連絡はスマホの日記のみ。メル友みたいなやり取りの生活に、お互いの存在が知らないうちに大きくなってきたのかな。
瀧君の体で瀧の憧れのアルバイトの先輩・奥寺さんとのデートを取り持った三葉ちゃん。相手の事を思ってやったのに元の体に戻って泣いてる自分を鏡で見た時に瀧君への気持ちに気付いたようですね。
デート中の滝君もどこか上の空。ふと立ち寄った飛騨の風景写真展で見覚えのある景色が。それは三葉ちゃんの体で生活していた湖のある田舎町の風景。
盛り上がらなかったデートを境に四葉ちゃんと入れ替わりがなくなった瀧君。気になって居てもたまらず記憶の風景をスケッチしまくる瀧君は直接三葉ちゃんに会おうと決心。
そんな瀧君を心情あやふやそうに見えた奥寺さんと同級生・司君も同行。いざ、飛騨へ! しかし、そこには驚愕の真実が待ち構えていたのでした・・・・

クライマックスは御神体のあるカルデラ山。テッシーの自転車を借りて山を必死に駆け上がる三葉ちゃんの体の瀧君(パンチラ御馳走様です)。御神体の祠から出てきた瀧君の体の三葉ちゃん。
山頂淵でお互い名前を呼びあうも声は聞こえど姿は見えず。(気が付いたら祈るように自分の手を握ってました。オハズカシイ。)
やがて日が沈む前、この世とあの世が曖昧な黄昏時、やっと生身で出会えた二人に感涙された方も多いのでは?
そしてさらなる試練が。日没と同時にお互い見えなくなり相手の名前も忘れてしまうことに・・・・

「秒速5センチメートル」みたな雰囲気になっていくシメのトコロのオチは、アレはアレで何かツッコまれそうな感じもしますが、若気の思い出ではなく「何か」新しいことが起こるステキな予感を醸し出してるみたいでイイんではないでしょうか? {/netabare}

連れ合いは、夏映画として久方ぶりに大変満足してました。
知名度が上がってしまった新海監督。「期待」という重い枷をかけられ今後どう作品に影響するか心配でもあり注目です。

投稿 : 2016/09/03
閲覧 : 281

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