Tnguc さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
超絶かわいいさくらちゃんをひたすらに愛でるアニメ
~
1998年にNHKで放送した魔法少女モノのアニメ。
内容は少女向けアニメですが、ロリコンに目覚めてしまった視聴者が増えたことから
一般的にロリコンアニメと呼ばれています。(勿論、真っ当な女性ファンも多いですよ。)
そして、『元祖・萌えアニメ』と称されるほどの先駆け的な作品でもあり、
今も尚、萌えアニメの金字塔として語られていますが、
本作で描かれているのは等身大で自然体の少女達だけなので、
露骨なエロや、記号化された萌え描写を垂れ流すような昨今の萌えアニメとは違う気がします。
放送局がNHKということ、それと表面上は少女向けということもあり、本作はとても健全的です。
少女達の作画は藤田まり子や高橋久美子などの女性アニメーター達によって、
1コマのどれを取って見ても可愛らしく描かれていて、制作陣の愛情や情熱がセル画から伝わってきます。
更に、1話ごとにさくらちゃん達の衣装が変わる上、バンクシーンの衣装までもが毎回描き直されています。
もはやそれってバンクシーンとは呼べないような気もしますが、この気合の入れ具合はそうなかなかありませんよね。
勿論、NHKアニメ史上最大の製作費が投じられたという逸話もあるくらいなので当然でしょうか。
安易な萌えアニメとは別次元のクオリティーが本作にはあります。
話の流れは大体同じで、クロウカードと呼ばれる、人々に迷惑をかける生きた魔法を、
さくらちゃんがカードの状態に封印するだけの単純な物語ですが、
日常パートや家族ドラマと上手く織り交ぜているので、不思議と飽きることはありません。
むしろ、日常パートがメインで、クロウカードは物語を刺激するスパイス程度なので、全体的にほんわかとしています。
水増し的な追加キャラも殆ど存在せず、小規模な世界観で物語が進む為、最後まで安定感があります。
少女の性的描写を舐めまわす露骨な萌えアニメとは違い、
まるで娘を愛でるかの様な気持ちになれる温かみを帯びた作品で、
さくらちゃんだけではなく、みんなが良い子なのでとてもほっこりします。
ロリコンアニメと呼ばれていますが全年齢対象のNHKらしい素敵なアニメだと思いました。
それにしても、登場人物の殆どが禁断の恋模様ばかりなのは何故…。(*´-`)
物語:★★★☆☆ (基本的に展開は毎回同じだけど、飽きる事はないです。)
作画:★★★★★ (さくらカード編を含めると70話という長編アニメでこのクオリティは凄い。)
声優:★★★★☆ (丹下桜のファンが多い理由が解った気が…はにゃ~ん。個人的に久川綾の関西弁が好き。)
音楽:★★★★★ (作中の劇伴は印象に残る曲ばかりです。OPも有名ですね。)
人物:★★★☆☆ (ある意味普通の人がいない。一番可愛いと思ったのはミラーちゃん。)
総合評価:★★★★☆(4.0点)