明日は明日の風 さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

２期は２期で面白い

SAOの二期ですが、３つの物語で構成されています。それぞれの話は独立していて、それぞれの話で楽しむことができます。個人的には２期の方が好みかもしれません。ただ、キャリバー編は印象薄くて、全部見終わった後「あの話って、どんなんだっけ？」となってます。もう一度見直してみようかな…

キリトが「俺つえぇぇぇぇぇぇ」なのは相変わらずですが、一期ほど無茶苦茶な感じはしません。死線を超えたキリトが大人になった感じを受けます。それが狙いなのかもしれませんが。
アスナは相変わらず「いい女」です。なんでしょうか、この手のアニメのヒロインの中でも存在感が際立っているような感じを受けるのですが。きっと、個人の好みだからなのでしょけど…

ファントムバレット編
{netabare}GGOという、銃で競ったりするゲームの物語です。「デスガン」という殺人者が現れ、そお犯人を浮かび上がらせるためにキリトが入り込みます。ここで出会ったシノンとともに戦い、デスガンの秘密、シノンの過去、決着という感じで流れていきます。ガンものに対して、キリトは剣で戦います。相変わらず無茶苦茶な強さですが…

シノンの設定は正直、重すぎです。小学生の時に身を守るためだったとはいえ、殺人を犯しているなんて、よく考えたというより、酷い感じさえ受けます。犯人がまだ生きているならともかく、完全に殺人ですから。SAOという物語自体が「生と死」を表現している故にこんな感じになったのでしょうか。この子が抱えた重く、深い闇を取り除くには容易なことではありませんが、そこはキリト君ですから、なんとでもしていまします(苦笑)。それと、沢城さんの声がシノンとよく合っていてよかったと思っています。

デスガンの正体を探る話はサスペンスものみたいで面白かったです。よく考えられた結末だったなと思います。{/netabare}


マザーズロザリオ編
{netabare}こちらはアスナが主役です。家のこと、将来のこと、母親とのことで悩んでいたアスナに、最強剣士「絶剣」のユウキが現れ、ユウキの仲間たちともにクリアされていないダンジョンのボスに挑む物語で、ユウキと仲間の秘密、アスナのこれからを考えていくという内容になっています。

アスナの悩みはアスナがセレブお嬢さまに起因しています。この設定も結構無理がありそうな感じですが…。結局は母親と和解して閉じるのですが、このあたりはいい話でまとまっています。

ユウキの話はシノンと同じくらい重いです。ユウキは重病患者で、寝たきりになっています。死を迎えるだけとなっていたユウキに命を吹き込んだのがバーチャル世界。ここで思い切り生きていました。ユウキの仲間も同様でした。最後はユウキが亡くなってしまいますが、けっこう感動ものです。ユウキの中の人が悠木さんというのは洒落か？でも、ものすごく合っていたと思います。だんだんと元気がなくなっていくあたりは涙ものです。

マザーズロザリオ編は、わりと現実的な話かもしれません。身体障害者や寝たきりになっている人に、思い切り生きてほしいという願いは現実世界も同じです。これに似たような技術開発も行われていると思いますし。{/netabare}

SAO２期は「人の心」を重く扱っている作品です。強引な部分も多々ありますが、話がスムーズに進みますし、１期見て面白いなと少しでも感じた人はぜひ見てほしい作品です。