kei さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
王道でないロボアニメ
①ありきたりなロボットアニメとの決定的な違い
まず、主人公の乗る機体がフツ―。連邦の白い悪魔でも特別なシンクロ率必須の人造人間でもない、フツ―の汎用機。しかし、主人公の青年・伊奈帆はそのフツ―の汎用機に乗り、頭をフル活用し本来絶対勝てない反則的な強さを持つ敵のロボットに挑んでいく。
そして、主人公も地味。ライバル・スレインも自信なさげの頼りない青年。特別に選ばれたライバルどおしが軍や恋人のためにバチバチするというよくある話をちょんと横に置いて話が始まるところもまた異色。
ロボットアニメは主人公も機体も特別に強い!カッコいい!という当たり前の大前提をとりあえず脇に置いているところが、本作ならではの最大の魅力。
②類をあまり見ないOP
しょっぱなからサビ全開かと勘違いするような歌い出し。OPアニメーションの伊奈帆とのちのライバル・スレインの性格が端的に表現されつつ、綺麗なヒロイン・アセイラムの絵。と思いきやOP最後のアセイラムの描写は意味深過ぎて余韻が強く長く残る。
③どのあたりまで描き切るのか
{netabare}「結局みんな死ぬの?」というなんとも歯切れの悪い後味の悪い結末。{/netabare} ハッピーエンド志向で作品側で完結してほしいと考える人にはあまり向かない。
だけど、 {netabare} 私はこの1期のここで終わらせた方が、むしろこの作品は良いと思った。戦いが終わらなくても、真相がすべてわからなくても、それが「平凡」な主人公達がもがいた結末としては最も等身大で現実的な結末だし、アセイラム姫の関わり方としても納得のいくものだったから。終わり方は衝撃でもあり得ないとまでは言えず、むしろ面白いと感じた。{/netabare}