kurosuke40 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
悟りを開いた男子高校生2人と可愛いらしい女の子たちって感じ。
シュールギャグが普通に面白かったのと、
仏心の太田と堕落に自己肯定できている田中が周りを素直に認めていく様子が心地良い物語でした。
太田の「俺はいいと思うぞ」と大抵なんでも肯定する滅私の境地は言うまでもなく、
田中は「俺はこのだらけきった生き方で良い」とありのままの自分の生き方に確信を持って生きていて、
だからこそ、田中はだらけるという目的のために逆説的に謎アクティブさを見せてギャグになったり、
「俺と比べたらみんな凄いよ」と卑屈になることなく素直に周りを肯定していく。
(彼は俺の休息を妨げるなとは思うけど、誰のことも否定はしない)
そんな肯定感に溢れる二人に影響されて周りも自身の肯定感を養っていく。
1話は太田と田中の人物像と関係性を図らせるための回だったけど、
2話以降から周りとの関わりの話になってくる。2話からは本番だね。
田中はありのままの生き方も肯定するし、ありのままを変えることも肯定する。ありのままに素直に生きれない姿も肯定する。
白石さんの話以降はラブコメが始まるのかなと思ったけど、あくまで田中に影響を受けた一人として処理していく。
原作者や製作者が単に面白さを求めるのではなく、何を見せたいのかが分かるね。
一人一人を掘り下げた後でも、宮野の気の配りや白石の着物でのお返しなど、とても見ていてほっこりしますね。
最後は、今まで田中が周りを肯定していくのとは逆で、
白石が田中とはこういう生き方をする人だと認めて、その生き方に沿うことを選択するのは良いですね。
良いカップルになりそう。
まぁ1話から太田は認めてたけど。老夫婦強い。
心情を静止画で止めて見せたり、田中妹の「ふ~~~~~~~~~~~~~~ん」の長さとかで、推して図らせる演出がとても上手くて良いし
それを可能にする、作画の良さや音楽の良さ、声優の上手さもある。
田中のだらけすぎに非現実感を感じはしたけど、
太田の冷静な突っ込みに何回も笑かされつつほっこりもする良いアニメでした。
ご精読ありがとうございました。
追記;
そういや最近聞いた「男は女の見た目に惚れ、女は男の言葉に惚れる」云々をこの作品を見て後半は確かになーと思いましたね。