STONE さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
今度はバトル主体
原作は未読。
「鉄血篇」がホラーテイストの静寂の中の恐怖を描いたように静的な印象であったのに
対して、本作はバトル主体の動的な印象。
このバトルがテレビシリーズではなかなか観ることのできないグロいもので、かつ見るからに
痛そうな描写。あと吸血鬼ということを意識してか、とにかく血の印象が強い。
バトルの合間に描かれるのが阿良々木 暦と羽川 翼のやり取り。
時系列的に後の作品でよく描かれる二人の関係性のとっかかかりとなる部分だが、本作に
おける阿良々木はまだ怪異慣れ?していない状態で、そんな状況下における阿良々木の理解者で
あり、協力者である羽川という存在はやはり特別な存在であることがよく判る。
結局は後の展開では恋愛関係には至らなかった二人だが、ある意味恋愛関係以上に深い関係に
感じられるわけで、その原点はここにあるのだなと納得。
また、いかにも優等生といった感じの羽川が、発言の端々に歪みと言うか、異常性のような
ものが垣間見られたりするが、これが後の羽川を巡る物語の予兆のようなものを感じさせて
くれる。
「鉄血篇」同様、本作も上映時間はあまり長くなかったが、内容が濃密なせいか、
「鉄血篇」ほどは体感的には短い感覚はなかった。