Paoon さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ヲタクは底にいますか?
哲学的な問いかけである「あなたはそこにいますか?」という敵が発するセリフを一つのキーワードに、哀しくも熱い戦いを見せてくれる泣けるロボットものです。
ちなみにこの問いに答えると死にますw
ぶっちゃけ前半はエヴァの劣化コピー感が半端なく、無駄に専門用語だけ多いつまらない方のエヴァと言われてしまってもいた仕方ない出来なのですが、徐々にジョジョにjojoにじょじょに面白くなってきます。我慢です、とにかく前半は我慢です。
中盤あたりから発覚する主人公の相棒の愛すべきキャラクターに気づいた時には、この作品にハマっているはずです。ヒロインの棒っぽい演技(松本まりかさん)は逆に可愛いです。
確かに泣かせようとしたあざとい展開が多々あるのですが、キャラクターに思い入れがあると、涙を堪えることが出来ないのです。全体的にジメっとした話なのですが、生きる奴も死ぬやつもみんな熱く、音楽もロック中心で熱いですです。
この話は、残酷なことを子どもたちに強いる大人たちが、結構カッコいい点が涙を誘うポイントでもあります。
「あなたはそこにいますか?」というある種のあざとい飛び道具的なキーフレーズを、その意味や答えを示すのではなく、物語展開のなかでとうじょうじんぶつや視聴者に考えさせ感じさせるような内容であり、最初はたぶんエヴァ的な引っ張るための伏線のつもりで使っていたんじゃないかと疑っていたこのフレーズ(実は特に意味はないみたいな)の回収の仕方が見事だったと思います。
ハマれば号泣の嵐で部屋が水没する、そんな作品です。
続編のexodusは色々パワーアップして素晴らしいですが、あちらの終わり方はまだ続きが欲しいものになってしまっています。こちらはこちらだけである意味完結しているので心配無用です。
エヴァンゲリオンのテレビシリーズではたどり着いた一つの答えである「僕はここにいていいんだ」を心理描写を映すことだけで示したが、それに対して物語を通してそういった答えを示した作品、それが蒼穹のファフナーです。
他人と語り合いたくなる、そんな作品です。