reath さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
心に残る名作
ゼーガペイン。消されるな、この想い 忘れるな、我が痛みというキャッチフレーズが有名です。
設定がとてもよくて、第6話あたりからかなり引き込まれました。
主人公は個人的にあまり好きでないタイプだったのですが、作品を視聴していくうちに気にならなくなったし、むしろ好きになっていきました。
メインヒロインも二人いますが、守凪リョーコの方は幼馴染でとても自分好みであったために、この作品の印象もだいぶ良かったのかなと思います。
この作品の評価はネタバレなしには語れないので、詳細はネタバレ感想にて。
{netabare}
現実世界の話だと思ったら、実は量子コンピューターサーバーの中で、限られた時間を繰り返している世界だったっていう話です。
映画のマトリックスのような設定ですが、違いは現実世界の肉体はすでに失われており、量子データでしか人類は存在していないという世界観です。
世界はサーバー毎に保存されており、現存するサーバーもどんどん失われて行っていて、主人公たちのいる舞浜サーバーも、危ない状況だということです。
サーバ内の世界は舞浜の一周囲しか存在せず、町を出ようとしてもループして元の場所に戻ってきてしまう。でも、町とその中の人は記憶も含め完全再現されているため、そこで暮らす人たちは、仮想現実に居るということを認識しませんし意識しません。
限られた地域、限られた時間を繰り返すことで、サーバーの容量限界を超えることなく半永久的に人類の意識を存続させることができるシステムですが、もちろん機械の劣化もデータの欠損も時と共に起こってきます。
ゼーガペインというロボットに乗って、現実で人類を滅ぼした生命と戦うのが本作なのですが、このサーバーの設定が非常にうまくできており、また、登場人物も魅力的で、主人公とその幼馴染がどんどん、いろんなことを知っていって、一緒に戦っていく絆がすごくよかった。
主人公は以前はゼーガペインのパイロットとして、シズノと恋人関係にあったが、量子データにより再生されたキョウは其のことを忘れているため、本編ではリョーコとの絆の方が強く描かれることになっている。
{/netabare}
守凪リョーコは花澤香菜さん、十凍 キョウは浅沼晋太郎と其々のデビュー作となっており、お二人の新人時代の演技も聞けるという作品にもなっています。
今見ると色々古臭いところもあると思いますが、かなりの良作なので興味がある方は見てもいいと思います。
なかなか知名度が低い作品ですが、良作の良い所はきちっと抑えています。