アハウ さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
もっと調べて欲しい
コナンには珍しく推理が少ない作りになっています。
クラシックが好きな人だと楽しめるでしょう。
犯人の動機は弱いですが。
ストーリーは他の人にお任せします。
●パイプ内のセンサーについて
犯人はオルガンのパイプの中にセンサーどうやって入れたのでしょう?
パイプは微妙な音程など細心の注意をもって作られます。
外に付けるのなら可能かもしれませんが中は無理です。
●調律の問題
オルガンは一般的な平均律で調律することもありますが、ヨーロッパの教会等で他の調律をしているオルガンを見かけることもよくあります。
(ミーントーン、ヴェルクマイスター、キルンベルガー等の調律)
<私はウィーン(聖シュテファン大聖堂、アウグスティーナ教会、フォーティフ教会等)、フライブルク大聖堂、バーゼル大聖堂、シュトラスブール大聖堂、ベルン大聖堂、ザルツブルク大聖堂等の教会に聞きに行きました。>
この映画ではドイツから調律師を呼んでいます。恐らく平均律でないと思われます。
またピッチはわかりませんが低く設定されている可能性もあります。
日本ではA=440Hzというピッチのみで、また調律が色々あることは教えません。
近年、バッハの演奏は当時の調律、ピッチで演奏されることが多くなっています。A=420Hzとかもあります。
●絶対音感の問題
絶対音感を持ってる方の感じ方も様々ですが、日本ではあくまでも上で述べたように「平均律でA=440Hz」の絶対音感だけがクローズアップされ、音楽の多様性が崩れ、この映画には馴染まないことになります。
基本的にピッチが低く、音の間隔(周波数)が違うことが多いです。
三度(ドミ)の響きが綺麗ですが不協和音は唸りが出ます。
皮肉なのかこの映画の音楽のオルガンは平均律ではありません。
(ヴェルクマイスターⅡで調律されています)
◎結論
アニメファンは音楽のことがわからないだろうと【馬鹿】にして適当に作ったのか、あるいは製作者が本当に音楽に無知だったのかわかりませんが、もう少し調べて欲しいと思いました。スタッフに助言する人いなかったの?
絶対音感入れとければおしゃれだし。