どらむろ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
リア充高校生グループの恋愛青春劇。男女のバランス良く、15分×2クールで観易い良作です。
「別冊マーガレット」の少女漫画原作、15分枠で2クールの恋愛アニメです。
仲良し男子4人と仲良し女子4人が、四者四様のカップリングで、もどかしい恋愛劇見せてくれる。
男女ともにリア充寄り、高校生の学園物としてもライトで楽しい雰囲気。
30分アニメだと1クール分ですが15分×2クールなので、テンポ良く観易いのも良い。
抜きん出てはいませんが、好感が持てるラブコメでした。
…メインヒロインの無口美少女・小早川さんかなり可愛い♪
{netabare}『物語』
爽やかだが奥手な主人公・羽柴夏樹(はしば・なつき)と、無口でおとなしい(というより天然)な小早川杏奈(こばやかわ・あんな)が、不器用でもどかしい恋愛をしていく。
本作の特徴は男子グループ、女子グループ共に交友関係が良好な雰囲気。
気の置けない男子4人が互いの恋を茶化したり恥ずかしがったり、それと関係なしに他愛のない日常会話してたりするので、見ているだけで微笑ましく、楽しい感じ。
まさに男子高校生の日常(理想版)お前ら羨ましい青春謳歌しやがって…。
羽柴君と小早川さん以外にも3組のカップリングが出来ていくのですが、お互いに過度に干渉しないでごく自然に恋愛も友人関係も良好に続いていく。
恋愛物としては4組のカップリングに(競合・競争という意味での)波乱が一切なし、悪く見ると地味ですが、ライトでストレスフリーなので、娯楽作品としては好きな部類です。
…いや、羽柴君のライバルとして杏奈ラブを公言して憚らないマリちゃんがいるけれど、本作は百合作品じゃないので!
小早川さんとマリちゃんの百合もオイシイですが!ラブコメの本筋としては障害になり得ない事が分かりますので、ラブコメとしては安心していられる。
前半(というか最初のうちは)羽柴君視点で、無口天然な美少女・小早川さんに惹かれたり、距離感に悩んだり、それを友人に茶化されたり応援されたりする流れ。
小早川さんは羽柴君にとって「謎の彼女X」な感じ。
男女ともに良好な友人関係に支えられつつ、徐々に距離を詰めていくふたりが大変に微笑ましいです。
後半(というかかなり後の方)無口ミステリアスな小早川さん視点も増えていき、自分の感情に戸惑いながら少しずつ、自分が羽柴君が好きなんだと気付いていく。
小早川さんにとっても羽柴君は謎の彼氏だったんですねぇ…。
終盤怒涛のラブコメ展開、羽柴君への感情を胸に秘めていく小早川さん可愛い。
初期から非常にゆっくりと変わっていく小早川さんの可愛さも大いに見所でした。
コメディー面は地味ながら、個性的な面々のやり取りで安定感あり。
杏奈ラブなマリちゃんが恋敵の羽柴君や、ちょっかい出してくる松永智也(まつながともや、通称まっつん)とケンカするシーンが毎度面白い。
まっつんがマリちゃん好きになっていく流れも明白、なのに男性嫌いで百合な上に毒舌なマリちゃんに邪険にされまくる…かわいそうだが、笑えるw
マリちゃん&まっつん組も変則的ながら、良い感じのラブコメでした。
総じて、男女ともに友人関係も恋愛模様も良好なので、地味ではあるが安心して見ていられるライトさが良かった。
恋愛以外にも、男子高校生の日常と、百合萌え(と、まっつんの妹萌え)を同作品で共存させているのも何気に珍しい。
そうみると、結構色んな角度から楽しめる、お得な作品かも。
…羽柴君と小早川さんの恋の行方は、良い感じまで行ってるのに、これからだ!
と中途半端なラストがもどかしい。
マリちゃん&まっつん組や他2組もこれからなので、出来るならば続編気になります。
『作画』
キャラデザはクセが少なく男女ともに今風で申し分なし。
小早川さんの奥ゆかしさ、マリちゃんの喜怒哀楽かわいいです。
過剰な巨乳がいないのも好印象。小早川さんスレンダー好き♪
…男性向けエロ萌え作品より、少女漫画や乙女ゲーの方がキャラデザ好きなケース多い気がする。
前半OPの背景が実写なのは特に良し悪し無し。
『声優』
羽柴君の松岡禎丞さんの奥手で爽やか系良いですな。近年、狂人役の印象ありましたが、爽やか美少年こそ王道♪
…松岡さんなのに本人ではなく友人が松岡(まっつん)、「青春(あおはる)機関銃」と重なりました。
松岡さんは松岡キャラ演じない法則でもあるのか…
…いや、まっつんは松永だった。青春機関銃のまっつんと混同してた…
小早川さんの津田美波さんの、奥ゆかしくも天然無口な感じも良い。
「Another」の鳴ちゃん寄りだけど、より天然で無防備な感じ絶妙に可愛い。
マリちゃんの内山夕実さんも、喜怒哀楽激しいくもかわいらしい好演でした。
まっつんの妹希美ちゃんの茅野愛衣さんの甘えん坊妹っぷりも良い。
まっつんの江口拓也さんもマリちゃんとの口論や気苦労シーンで見せ場多かったです。
『音楽』
前半OP「ベストフレンド」がベタながら良い感じの青春ソングで好感が持てる。
いや、ベタですけどね。こういう素朴で素直な曲、好みなので。
後半OPやEDはあまり印象に無い。
全般にライトでリア充寄りな本作の雰囲気に合っている。
…小早川さんの気持ちが綴られた歌あればなお良かったのですけど。
『キャラ』
男子4人、女子4人のバランスが良く、四者四様な個性と面白味があり、飽きさせない。
羽柴君は女性向け作品特有の乙女的男子なんですが、友人と対等に付き合っている為か、悪印象は無いです。
…普通ならば羽柴君くらいに甘える男子はダメかもですが。
これが許される雰囲気もまた本作の良さ。
終始、真摯に小早川さんに向き合い、少しずつでも距離を詰めていった。
ラブコメ主人公として立派です。
小早川さんは「謎の彼女X」無口で奥ゆかしい、何考えてるのか分からない…
でも世間知らずな天然さが時に可愛く、時に危うく、守ってあげたくなる系か。
感情の機微に疎い少女が徐々にデレる、これは良いヒロインです。
天然さが思考のズレを生み意外に面白い一面もあり、無口系の割に存在感ありました。
つまり…小早川さんめっちゃ可愛かった。
マリちゃんもキャラとしてはヒケを取らず。
喜怒哀楽豊かなので見ていて面白く、またデレていく過程が可愛いです。
男性恐怖症故に心開かぬ毒舌少女が、優しくしてくれた杏奈には懐く…百合は良い♪
まっつんはマリちゃんという難易度の高い相手に邪険にされてもめげなかったナイスガイ。
作中一の苦労人。妹ラブなのもポイント高い。その面でも苦労人。
ラブコメ的にはまっつん主人公の方が波乱あって面白かったかも。
この他個性派揃い、つよぽんぬは根暗な印象だがメンタル強く、ラブコメも気負わない強者。
こういうキャラがリア充男子グループなのは、漫画特有のファンタジー…
なんですが、彼の存在が、彼も許容する男子グループの好感度上げている(羽柴君の存在も不自然さ消している)
※ウィキを見るに、人気1位だそうで。意外です…。一方の小早川さん、男子的には可愛いと思うけれど、意外と不人気?
…私の好みと人気投票ほぼ正反対だ…まあ、少女漫画購読層とオッサンじゃ好み違うのは当然ですな。
爽やか系ドSなけいちゃんもキャラ立ってました。
彼も人気なのか…
まっつんの妹の希美ちゃん、素直な良い子かわいいです。
けいちゃんに惹かれる…お兄ちゃんが懸念するのもわかりますw
つよぽんぬと自然体で接するゆきりんも面白い子でした。
この2人は安定感あるなぁ。{/netabare}