ヤマザキ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ReLIFE?やったことあるよ、オレ
H28.9.28追記
観終わりました。観終わったあとの感想なんぞを・・・。
視聴途中の感想に書いたとおり、音楽は☆5つでしたが、他の評価も付け加えておきましょう。作画はイマイチ、ちょっと安っぽかったように感じました。キャラとしてはチャラオーガと夜明の区別がつきづらかったので減点でしたが、あとはまあまあ。日代さんのキャラ設定は面白かったです。
それで肝心のストーリーなんですが・・・。
クスリを飲んで若返って高校生活をやり直すという設定そのものはかなり特異なものではありましたが、それを示した冒頭はともかくとして、その後のストーリー展開は正直なところ凡庸でしたねぇ。せっかくのReLIFEの設定があまり活かされていなかったかもしれません。そのあたりの理由を考えてみました。
子どもの頃、大人を観ていると、ああ、ずいぶんと考え方が違うんだろうなぁと思っていました。そう、まるで別の種族のように思っていました。酸いも甘いもかみしめたといえばそれまでですが、きっと大人になると正しい判断が即座にできるんだろうな、って思っていたものです。
大人ってそんなんじゃない、って思い始めたのは30代になってからでしょうか。精神的にはぜんぜん成長できたという実感がなくて、「いったいこの数十年オレはいったいなにをやっていたんだ?」と思うこともしばしば。だからといって若い世代と心を通わせられるかというとそうでもない。実感としては自分は変わってなくて、若い世代が異質なんだ、という意識です。もっともそれは最近になってそうなったというだけで、少なくとも20代後半には自分の成長を実感できない一方で、10年くらい年が離れていても「全然違和感ないわ。10歳くらい年下でも同類だわ。」くらいに思っていました。・・・10年年下の人たちが私のことを同類だと思っていたかはまた別ですよ。
この主人公がクスリを飲んで10歳若返ったからといって、実際はさほど違和感がないと思うんですよね。実際、ストーリーの中でも「意外な老練さ」を示して物事を解決に導いたなんてこともなかったし、感情も剥き出しで表現していたし、会話だって通常に成立していた。酒呑んだりたばこ吸ったりというところ以外は、違和感なく溶け込んじゃっていました。
だから、思うんですよ。この「10年若返り」って、設定として中途半端だったのではないでしょうか?いっそのこと、ヨボヨボの爺さんが若返りのクスリを飲んでもう一度高校生になるくらいの大胆な設定の方が面白かったのではないかしらん?せっかく「若返りのクスリ」っていう一種の「反則技」を使うんだから、もっと大胆で良かったように思うんですよね。
ただこのアニメ、この調子だと2期もありそうですね。そこそこ評価も高いようだし。2期以降になって、この設定が生かし切れるかが今後この作品が名作として残るかどうかのキモだと思います。
そこそこ面白かったので、2期をやればかならず観ます。2期が始まる日を期待して待ちたいと思います。
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20代後半のニート青年が、クスリの力を借りて高校生の風貌と取り戻し、中身はそのままで高校生活に戻るというお話。大人になっているが故に、周囲の高校生とは違和感を感じており、ついつい説教臭くなってしまうあたりなんとも微笑ましい。
と、かく言う私も、いったん社会人になってから2年後に大学(母校:厳密には大学院)に戻るという経験をしたことがあります。・・・あ、クスリは飲んでませんよ(^^;;。
私が4年生の時に1年坊主だったサークルの後輩が、大学に戻ったときには最上級生になっていて、すっかり大御所気取りでふんぞり返っていたのは笑えましたが、でも、一度社会人の経験をしてしまうと、学生の無礼さとか非常識さが妙に気になってしまって、後輩たちとはあまり仲良くなれませんでした。その点、この主人公は高校生たちと仲良くなれていますから、うらやましいですね。きっと人間ができているんでしょう。さすが、アニメの主役になれるだけあります。
まだまだ視聴途中なので最終的な評価は先に送りたいと思いますが、第5話までなかなか楽しく観ております。
音楽面だけは先に触れておきましょう。なんかね、すごい即興性の高いBGMが入っているなぁと思っていたら、坪口昌恭(作曲,Pf,Key)、芳垣安洋(Dr,Perc)、菊地成孔(Sax)、小林豊美(Fl) という、今日の日本のジャズ界の第一線級のメンバーがやっているんですね。これはなかなか聴き応えがあります。
・・・むしろそっちに耳がいってしまって、話の中身が頭に入ってこなかったりして(^^;;。