蒼い✨️ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アイドルたちが目指す舞台。
アニメーション制作:A-1 Pictures
2015年7月 - 10月に放映された全12話+未放送1話のTVアニメ。
【概要】
1期の最終回から1ヶ月後。
346プロに所属するシンデレラプロジェクトのアイドルたちは、
1期でサマーフェスを成功を収めたこともあり、楽しく明るいアイドル生活を満喫していました。
ところが、状況は一変します。
会長の娘でありアメリカに出張していた美城常務が帰国するや、346プロのアイドル事業部統括重役に就任。
美城常務の経営理念は成果至上主義であり、
効率の最適化とブランドイメージの向上のために、アイドル部門すべての解体と再構築を通達します。
シンデレラプロジェクトも非効率的であるとして解体の対象に入っています。
トップダウン方式の常務のやり方とは異なる、アイドルの育成理念を持っているプロデューサー。
彼は今までの体制を維持して所属アイドルたちの一人一人の成長を見守りたいと考えているために解体に反対。
結果、対案の提示を常務から求められて協議の末に、期限内に納得するだけの成果を挙げられれば、
シンデレラプロジェクトの存続を認めるという約束を取り付けます。
美城常務とプロデューサー、異なる理念を持つ2人の間で、
アイドルたちは今までの自分とは違う何かを探り始める。1期と比較してシリアス要素が前面に出された群像劇です。
【感想】
・新OP曲のメロディはとても好みです。でも、アイドルの個別曲と色々考えて音楽の評価は4.0です。
・暗い、シリアス、曇り顔だらけ…と好意的で無い意見も多々ありますが、
最後まで観てみますと、不満が感じられた1期は謂わば未完成品であり、
その回答が2期で全部出ているのが、わかりますね。
・1期はサークル活動みたいなノリで仕事としての厳しさが欠けてたかな?という感じ。
2期ではプロとしての自覚を変革によって植え付けられた感じ。
といっても、精神的なものが全てでビジネスライクな要素は皆無ですが。
企業はアイドルたちに投資して利益を得る立場にありますから、口出しするのは当然といえば当然。
その手段が適切であるかは別の話ですが。
・プロデューサーと常務の考え方の違い。
どっちが正解とも言えず、アイドルたちが悩みながら自分の正解を見つけていくというのがパターン。
・これで個別のキャラが掘り下げられていったと思いますが、
緒方智絵里と三村かな子があんまり魅力的に思えなかったですね。
城ヶ崎姉妹の話は良かったですが。好みの問題なのでしょうかキャラ描写の問題なのでしょうか?
・アニメ版シンデレラガールズとは、卯月・凛・未央のニュージェネレーションズの成長物語。
そのための1期での未央のみっともない姿。
2期の未央は、1期での周りに悪影響を与えかねない行いの数々を自覚して反省していたり、
未熟ながらも周りをしっかりと観て気遣いをしようとしている人間に成長を遂げているのにびっくりです。
・更には1期では扱いの小さかった卯月や凛にもスポットが当てられて、
特に、1期では何時も笑ってるだけで『頑張ります』しか言わなく、
存在意義に疑問が感じられた卯月の内面にまで踏み込んだ内容になってたのが良かったです。
卯月の弱さに理解と共感ができるかどうかでも感想が分かれそうですね。
・自分は卯月の気持ちが解らなくはないのですが、
自分が好きで入った芸能界で、多くのファンやスタッフに支えられて仕事をしていて、
芸能活動の対価として収入を得ているのに、プロ意識が希薄過ぎであると思ったりです。
・しかし、名目上の主人公なのに20話目まで卯月が完全に空気というのが本当に凄いと思ったりw
この構成は賛否分かれますね。
これがゲームや小説なら良いのですが、アニメでやるにはアンバランス過ぎw
・最終回のエンドロールに記載された女性アイドルが50名近く。
これらすべてをファンのニーズに応えて描ききるのは不可能であり、
20名近くまで絞るのも、やむをえないかな?同じくキャラが膨大な艦これと比べて、
ドラマ性を持った物語を描き切れたのは十分に評価に値すると思います。
(好き嫌い分かれそうな内容ですが)
・美城常務の描写については他の人が散々書いていますので、割愛します。
・卯月の泣き顔など終盤の作画は高評価ですが、それ以外との差を考慮して作画の評価を4.0にしました。
【疑問点】
・キャラの悩みが全部内向きで、アイドルとファンの繋がりが希薄だったのがマイナスポイントですね。
・このアニメ。346プロ以外の芸能人が一人も登場しないのですが、どうなってるの(笑)
芸能界で仕事をすれば、老若男女問わずに様々な事務所の芸能人と共演をしますし、
ドラマに出演すれば男性俳優との共演は不可避ですし、
バラエティに出れば、大物司会者とかお笑いタレントにイジられるのが女性アイドルでしょうに。
765プロや876プロなどの所属アイドルとのニアミスすらしませんでしたし、
作品世界の芸能界が346プロの寡占状態みたいに見えましたのが、凄く気になりました。
まとまりなく書きましたが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。