狗が身 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
泣かせのヘヴィパンチャー。
1話と最終話の出来が凄すぎて、これだけで最高の賞賛を贈りたい気分。
この作品の凄いところは、その内容ではなく、演出にある。
正直なところ、本作の中心である「めんま」の設定はかなり無理がある。
だって「じんたん」以外に見えないだけで、他の人も「めんま」の重みは感じることができるし、「めんま」も物体に触れられるし、そもそも「めんま」普通に足音立ててるし、これならもっとスマートに超平和バスターズの面々は集まれたし協力も出来たのではないだろうかと思わなくもない。
これは多分、尺が長すぎたのだ。
本作がその本領を発揮できる場は、劇場アニメだろう。
この内容なら130分ぐらいが丁度良いはず。
1クールという尺のせいで、バスターズの集結や、「じんたん」の奮闘もかなり遅い尻上がりになってしまんだ。
あの1話の「じんたん」の勢いと随所に描かれた彼の性格を考えれば、もっと早くあのラストを迎えられたであろうことは想像に難くない。
こういう作品を全六話のOVAでも130分の劇場アニメにもできない今のアニメ業界は、やっぱり相当ヤバいんだなぁ…って少し深刻に思う。
ともあれ、それらを差し引いても本作は素晴らしい作品であることに変わりない。
なんといっても、演出が巧過ぎた。
作画上の演出もそうだし、役者陣の泣きの演技がもうね…。
そして最終回のあの怒涛の告白大会。みんなが溜めに溜めた胸の内をぶちまけて最大の盛り上がりを見せたところで、あの睫毛二つある→トドメにユキアツの「頼むぜリーダー」にほんと震えた。
あからさまな泣きの作品、大いに結構。
こういう一方向に振り切った作品であれば、文句のつけようなどあるはずもない。
少なくとも、ツッコミをさせる気を起こさせないほどの演出の力技はお見事でした。