うな さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
もしも時間を巻き戻せたら、自分はもっと有意義な時間を過ごしていた!
この作品の主人公はピカピカの大学1回生。
「自身を待ち受ける薔薇色であろうキャンパスライフに興奮半ば朦朧としていた……。」
という台詞で毎回始まる、パラレルワールドを題材にし、主人公の視点の成長(?)を描いた作品です。
構成としては各話ごと、
1.薔薇色のキャンパスライフに興奮半ば朦朧とし、大学生活をどのサークル所属して過ごすかを選択する。
2.小津という妖怪に出会う。
3.さまざまな理由で、「あの時こうしていれば、自分はもっと幸せになれたに違いない!」「小津と出会ったのがすべての元凶であった!」と閃く。
4.「あの時に戻りたい!」と強く願う。
というものが、1話完結のような形で9話続きます。
この作品は、1話1話が違うパラレルワールドを描いています。
しかし主人公は結局同じような後悔をしてしまうのです。
注目して欲しいのは、主人公が毎回、「あの時こうしていれば、自分は幸せになれた!」といって自分の選択を否定し、「小津と出会ったのがすべての元凶であった!」と、小津を憎む(?)点です。
これは僕たち人間という生き物の殆どが例外なく感じていることです。たとえば……
ああ、あのときなんであんな事言っちゃったんだろう。
あんなことさえ言わなければ、
今よりはマシなことになってたろうに……。
って感じで。
主人公は特にこの傾向が強い!
強すぎる!!
どれくらい強いかというと、2chネラーが韓国を蔑む気持ち位強い!!!
主人公は、どのサークルに入っても、結局は後悔します。
そしてそのとき必ず槍玉に挙げられるのが小津です。
主人公の脳内では、小津=凶 という図式が成り立ってるんですね。
これが、主人公が自身の選択を否定し続ける要因です。
結局主人公がどのように成長を遂げるのかはネタバレになってしまうので書けません。
しかし、最終回に向けての構成は相当見事なものです。
もし最初、画風に多少の抵抗を感じたとしても、最低5話までは視聴を続けてみてください。
いつの間にかあなたは明石さんの魅力にすっかり虜にされています。
絶対。
この作品を見るときは、1話1話を噛締めながら堪能していってください。
最終話で、あなたは空前絶後の感動を得られること請け合いです!