狗が身 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
せっかく用意した世界観なのに。
キャラクターは悪くないし、ストーリー展開も部活要素を取り入れた青春モノらしくて好印象だったんだけど、最終的にはなんとも微妙な作品となってしまった。
どうも、世界観がうまいこと機能していなかったように感じる。
本作の最大の特徴である、スクールアイドルという設定。これによって【部活モノ】×【アイドル】という今までにない組み合わせが生まれたワケだけど、肝心のスクールアイドルってのがどういうものなのかハッキリしないまま物語は展開していく一方だった。
例えばミューズのメンバーが学校でPVを撮るシーンなんてあったけど、学校の許可もなくどうやって学校中に飾りつけをして、無人の状態で撮影できたのかが非常に謎だ。
また、アイドルグッズの販売店で本人らが知らない間にミューズメンバーのグッズが販売されているだとか、引っかかる場面が少なくなかった。
こういうところをしっかり描けてこそ、他のアイドル作品と差が出てくると思うのだけど…結局は、スタッフも本作を普通のアイドル系のカタログ作品として作りたかっただけなのかなぁ。
それでも私がそこそこに本作を楽しめたのは、ひとえに矢澤にこによる影響が大きい。
彼女のキャラクターが主人公となることはないだろうけど、脇にこういうキャラクターがいるからこそ、グッとテーマの強さが出てくるんだよな。
歌もキャラも悪くない。ただもう少し細部に拘りがほしかった。