STONE さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
基本的テイストは変わっていないが。。。
原作は未読。
ラノベ原作のファンタジーバトル作品は、ものによっては深い人間ドラマを入れたり、斬新な
設定を入れたりするものがある。それがうまくいくならいいんだけど、結構破綻している作品も
多い。
その点、このシリーズは迷いがないというか、「エロと熱血バトルだけやってればいいんだ」
みたいなスタンスが潔くて、個人的には結構好きだったりする。
基本的にはその辺は踏襲されているが、以前ほどの勢いは感じられなくなったかなあ。
まずカオス・ブリゲードの存在。
悪魔、天使、堕天使が共闘するような展開になっていったため、共通の敵として組織としては
悪役然とした描き方をしながらも、所属するヴァーリ・ルシファーらは結構いい人的な
描かれ方になっていたり。
要はカオス・ブリゲードも一枚岩ではないということなのだろうけど、結果として凄く曖昧な
存在になってしまった感がある。
明確な敵としてはロキ、ディオドラ・アスタロト、シャルバ・ベルゼブブなどが登場したが、
全体を貫くような大きな流れがなく、バトルものとしては散漫になってしまったような。
更に終盤のクライマックスがリアス・グレモリーの心の問題に触れる内容。
これまでも少しずつ描かれていたリアスの悩みを大きく取り上げたのはいいが、バトル的には
やや高尚なものを求めてしまった印象がある。
個人的にはこの作品はゲスな敵を倒すという時代劇的な勧善懲悪な部分に魅力を感じて
いたので、この辺も勢いを感じなくなった理由の一つかなという印象。
自身を制御できないという点では中盤の兵藤 一誠の暴走もあり、二番煎じ感も感じて
しまったし。
2期、3期と回を重ねるたびに新キャラが増えていくのは定番パターンと言えるが、本作も
新たにロスヴァイセが登場。更にこれまで準レギュラー的存在だった紫藤 イリナもレギュラー
化したようでより賑やかになった印象。
ただ、この手のキャラ増殖パターンは初期から登場したキャラの影が薄くなっていく傾向が
あり、そういう意味ではここで初期からいた姫島 朱乃、塔城 子猫をピックアップした
ストーリーを持ってきたのは、割といい配慮に思えた。
それにしてもこの朱乃、子猫との展開もそうだが、前述のリアスとのやり取り、更に
アーシア・アルジェントとの関係性など、一誠と各ヒロインとの関係性はより純愛性が強く
なっており、その反面状況的にはよりハーレム路線が進んでいると、よくよく考えると妙な
環境に思える。
エロ成分多めも相変わらずだが、本作はおっぱい推しが更に強くなったみたい。
それにしても他作品ならシリアスムードになりそうなカッコいい場面でも、リアスの乳首を
指押ししてバランス・ブレイカーになったり、アーシアを裸にすることで救出したりと、
相変わらず(いい意味で)お馬鹿な作品。
大真面目に「おっぱい、おっぱい」と言っているのは、中の人はプロとは言え、
「吹き出したりしないのだろうか?」と余計なことを考えてしまった。