こた さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
救いはないかもしれない……それでも。。。
自分なりにも解釈。
すでに死んだ人間が甦ってるわけだから、人間ではないことはたしか。
人間の命を守るため、怪物を駆逐すればいいのだ。
一人残らず…
(一匹残らず…)
殺してしまわないと……
(退治してしまわないと……)
次襲われるのは自分かもしれない。
自分の家族や友人かもしれない。
けれど、
もし相手が人間とかけ離れた醜い化け物だったら……
すでに理性も失っていたら……
この物語にいくつもの悲しみは生まれなかったかもしれない。
でも見た目は生きていた時とまんま、理性も生前の記憶もちゃんとある…。
痛がるし、苦しみもがくし、彼らも死を恐れる。
ただ、生きるには人間の血が必要だから、人を襲う。
寄生獣にも通じるところがあるかもしれない。
人間って、自分と同じ人間を殺すのに抵抗あるから、
たとえどんな悪人だとしても、
どんな理由があっても、それは罪だし、心が痛くなる。罪悪感にさいなまれる……。(姿形は人間で中身が怪物だと分かっていても、それが自分の友人の姿とかしていたら動揺してしまうのと同じ原理)
戦争とかしてたら頭おかしくなってるのかもしれないけど……。
でも一つだけ……
大切な家族を奪われた人間の憎悪は計り知れないものがあるんだなって。
屍鬼(人狼)陣営の勝利がほぼ確実となり、
人間側は絶望的状況。滅ぼされるのも時間の問題……。
でも、家族を失った人間の執念の恐ろしさを屍鬼陣営は見誤っていたようだ。
本来人間ならあるはずの理性は消えていた。
迷いもなかった。
だから強かった。
相手を可哀相だとか、そんな迷いがあったら屍鬼に飲み込まれていたであろう。
そして、家族や知人を殺され、残された者(村人)が立ち上がり、結集した。
アニメ史に残るんじゃないかっていうくらいの惨殺シーン。賛否両論あると思うけど、自分は外せないと思う。
人間とはそういう勝手な生き物だというメッセージでもあるかもしれない。
後半は観るのに辛かった。けれど、グロさに怖がらず観てほしい作品である。