岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
大人向け作品の代表格
原作既読。アニメというより洋画を見ているような錯覚に陥るほど渋い世界観を渋く演出している。文字通り大人向けアニメだと思います。
スパイが題材になっており、それに伴って戦時中の各国の世界情勢やら専門用語なども飛び交います(学がないもので、どこまでが本当かはわかりません)。がある程度そういった知識がないと物語を楽しめないというかあまり内容についていけない気もします。ホームページなどでその辺りは補完もされています。
物語に関して。全体の構成が短編集になっていることに当初は戸惑いましたが、逆に新鮮味があって楽しめました。放送と一緒に原作も読み始めましたが、概ね原作で改変部分もいいアレンジがなされていたのではないかと思いました。個人的な感想としてはD機関の彼らが複数でスパイ活動をする物語も、もっと見たかったですね。
キャラクターに関して。スパイという性質上、名前も偽名ですし、各人の性格などが表立つことはなかったです。キャラクターデザインに関しても見分けが難しく、声で判断することもしばしば。しかしそれらが彼らがスパイであり闇の中に生きる人間であることの裏返しでもあり、理に適っているとも感じます。余談ですが当時の時代背景を考えると、全員高身長ですし、なによりイケメンすぎて周囲から目立ちそうな(笑)。単純に羨ましいだけですね、はい。
背景なども綺麗に描かれており、自分はその時代を生きていないのですが、当時の空気や雰囲気が伝わってきました。
歴史やスパイなどに興味がある人にとってはとても楽しめる作品ですし、そうでない自分のような人間にとっても色々と勉強になる良い作品でした。