かさい さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
初視聴から2年と2ヶ月、視聴2目。
山田さん初監督作品。京アニ制作。
今回は2周目視聴プラスαでスタッフの特徴なども掘り下げるような目的で視聴。
作画、演出中心のレビュー。
【総合】
【作画関連】
・キャラクターデザイン
堀口さん。シルエットも顔や髪の線もシンプル。眉毛や口元、輪郭や頭身も特徴的。
・芝居
細かい。手の動きとか、目パチとか、ギャグ調になったときの抜けた感じとか。
11話の植野さん作監回凄い。
・演奏
ガチではない。楽器作監に高橋を配しているがユーフォ等の楽器描写や演奏描写とは少し違う。
12話の多田さん演奏パート、表情が凄くイキイキしている。澪のリップシンクや肩の上げ方など好き。唯の表情は終始素晴らしかった。
・楽器
光の反射加減やフォルム。高橋さんのこだわりか。
【演出関連】
個人的にはユーフォやたまこに感じた山田尚子感は感じられなかったり。
撮影的な処理が入ると強まるのは事実ではあるが、作品全体を通しての山田尚子感とはなんだったのか。
・キャラを収める
全話通して見られた演出。
フレームに4、5人、余裕で詰めてくるロングショットは多かった。
まるで、彼女たちの日常を切り取ったかの様な画面作りを意識しているのか。
・ギャグはデフォルメ・ジャンプカット
ギャグっぽいシーンの一連は容赦なくデフォルメ。ギャグ感と非リアル感が一気に増す。ユーフォと目指しているベクトルが全く違うことが伺える。
テンポも少し変わる。楽しさは増す。
ジャンプカットはギャグシーンなどではよく京アニの女性スタッフは多用している印象。山田さんのジャンプカットはオシャレでもあるんだよなぁ。
また、抜けた動きやスライドなどあまり京アニ作品では見られないカットも。
・女の子らしい細かい仕草、目線運び
頷き、タメ、目パチ、目線運び、こだわり感じた。
目パチのタイミングや、両手を合わせたり振ったりする芝居には山田さんが必ず絡んでるんじゃいかと疑っている。
憂の目線は特に気を使われていた。
また頷きや一歩引いた芝居は京アニならではの芝居に思える。
手も手の動きも手で見せる感情表現も山田さんらしいのかなぁ。
・さりげない位置関係
必ずそのポジションには意味がある。そう感じることさえ出来るキャラ同士の位置関係。
位置を意識したキャラの目線もしっかり繋がっている。
フルでキャラを複数人収めると前述したが、そのキャラの映し方や並びにも凄く気遣いを感じた。
特に憂や紬などの気を遣えるキャラは自然と移動やポジションチェンジをしてしまっている。1話のカメラ撮影の紬の動きには驚いた。寄せ方や移動の仕方が物凄く自然。けいおんいはそんな些細な気遣いや拘りが幾つも見られる。
【OP&ED】
・OP
石原さん絵コンテ演出とクレジットされているが、山田さんも何カットか必ずやっていると信じている。特に終盤。石原さんはこんな画面にしないだろうとすごく感じる。
・ED
山田さんスタイルなのか。あまり割っていない作画やビジュアルがとてもおもしろい。
山田さんEDはノンクレジットで映える。構図がとにかくセンスがあってカッコいい。全体的に統一されたスタイルがいい感じ。色使いや衣装、小物の使い方も非常に上手い。