えこてり さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
作画は丁寧だし、BGMやED、効果音の演出等とても素晴らしい。のだが・・
人間が、否応なく惹き付けられるシーンといえば、
人が死ぬ
人が殺される
その人が大切であればあるほど、
演出が衝撃的で猟奇的であるほど、
そのショック度合いは比例して上昇し、観る人々を魅了するだろう。
だがコレは切り札というべきもので、本来、濫用を避けるべきモノだ。
(そもそも1回限りのはずだし)
ところがこれを何回も使用可能にする舞台装置があるらしい、
所謂ループ物というヤツだ。
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ループが後出しされたら自分の衝撃がチャラになりますし、
中途だと「どうせ死んでもやり直しだろ」
となり緊張感が一気に冷めてしまいがちです。
ですので、もしこの技を使うのであれば、
それ相応の物語・人間描写を至極丁寧に描いて欲しいと思うのです。
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原作未読
1度3話で挫折したのですが、知人に薦められて改めて11話まで視聴。
◆音楽
全編通じて、スタッフロール前後の引きの良さが際立ってます。
特にEDの「STYX HELIX」、幻想的な前奏をとても良いタイミングで挿入してきますし、
EDの曲中劇からCパートへの不安感に素晴らしくマッチしてます!
特筆すべきはSE(効果音)の使い方がとても上手いと感じた事です。
呪いや死を感じる瞬間はSEだけでも「ヒェッ」となりそうでした笑
◆キャラデザ
好みはおいといて、とても丁寧に描かれてると思います。
横顔時の口と鼻の位置が気になりますが、毎回なのでこういうキャラデザなのかも。
◆背景美術
前期「このすば」の後でしたので殊更丁寧に見えました。
森が多いのは書くの大変そうですね。
◆キャラ・声優
主人公は喋りが個性的と言っていいでしょう。
やばそうなときの鬼気迫る演技はとても良かったです。
ピエロは子安さん(メフィストかと)。
ヒロインは「このすば」で人気を博しためぐみんの高橋李依さん。
1話あたりはめぐみん言われてましたけど、今ではすっかりエミリアになってます。
無機質双子は普通。
ベティの語尾が「かしら」か「よ」なんですが、文法破壊してるのがよかったです。
個人的に一押しキャラかもしれません。
なるほど、ここまではとてもクオリティが高く、
素晴らしいアニメスタッフが作り上げたのだなと感じられます。
そして肝心の
{netabare}
◆物語
冒頭にも書きましたが、このような物語の場合、余程心理プロットに気を付けて丁寧に描写されていて、
きっちり感情移入できている状態になっていないと、
感動的であろうシーンが全て空回りし、反比例して冷え込んでいく場合すらあります。
子供の夢語るシーンとか
膝枕とか
いっその事、ギャグに走ってくれて、
スバルが「ループ物のお約束」とか作中で言うぐらいなのだから、
感動シーンも「という設定だろ!」で突き抜けてくれた方が良かったです。
(ジョジョみたいに飛び降りたら崖下でポヨヨンするとか)
逆に、違和感なく感情移入できているならば、
とても楽しめる作品になっていると思います。{/netabare}