シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
どの回も安定して面白いオムニバス形式のスパイ物
第2次世界大戦前夜の昭和10年代を舞台にしたスパイ物。大日本帝国陸軍の結城中佐が創設した諜報組織「D機関」の面々が世界中で暗躍する様を、時系列バラバラに1話または2話完結で描いていく全12話。
とても面白かったです。
こういったオムニバス形式の作品としては、回によっての出来不出来の差があまり大きくなく、ほとんどの話が高いレベルで安定して面白かったです。(強いて言えば第3話は完成度がやや落ちるような気がしましたが) 日本、中国、フランス、イギリス、ドイツなど、いろいろな国が舞台となり、列車や船の中での事件を描く回もあったりして、時代背景も含めて雰囲気だけでも魅力的でした。
キャラクターは、結城中佐は声の演技も含め、渋くてカッコいいキャラでした。その他のD機関のメンバーは、顔の見分けがつきづらくて、誰が誰やらよくわからなかったりしますが、話を楽しむ上では特に支障はありませんでした。むしろ一目見てすぐに誰だかわかってしまうような風貌ではスパイとして失格で、見分けがつかないことこそ有能さの証明なのかも、などと強引に好意的解釈をしてみたりもしましたが、別に個々のキャラクターの魅力に頼る作風でもないので、そのあたりは深く考えなくても作品の面白さに影響はなかったように思います。
音楽は、OP、ED曲ともに普通に良かったですが、毎回OP前に流れるD機関の説明ナレーションのときのBGMや、静かな場面で流れるピアノ曲もとても印象的でした。
元々、ミステリー要素のある1話または数話完結形式の作品を個人的に結構好きということもあって、とても楽しめる作品でした。こういう系統の作品が今後もっと増えてくれると嬉しいです。