おぬごん さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ギャグは面白かった!…バイクの魅力は伝わらなかったけど
「けいおん!」を思いっきりパロったバイク漫画が原作
当時はけいおん全盛期で、タイトルはもちろんキャラ造形からコミックスのデザインまでけいおんを意識していて少し話題になりましたねw
この作品のテーマは「美少女×バイク」です
昨今は美少女に色々な物を掛け合わせたアニメが出てきていますが、バイクはミリタリーと張れるくらい男臭く、一般人の興味を引きにくい趣味です
それにバイクって作中でも言われるように「ワル」なイメージがあるので、オタク臭が一見無いんですよね
だからただ単純にバイクと美少女を掛け合わせただけでは、ほとんどのオタクには見向きもされなかったんじゃないかと思います
そういう意味ではけいおんをパロったのは宣伝として妙手だったのではないでしょうか
さて、ここからはかなり個人的な見解ですが、バイクは「分かる人だけ分かってくれればいいよ」的な空気が非常に強い趣味だと思っています
興味を持った人はどんどん引き込まれていくけど、そうでない人を引きつける気は一切無い、みたいな
その点、趣味を扱った漫画やアニメって、その趣味の導入になれる存在ですよね
パロディ元のけいおん!で軽音楽部入部希望者が増えたのなんて象徴的です
この作品もバイクに興味の無い層へのバイク入門になれるような作りをしてはいたと思います
ですが、やっぱり何というか「分かる人だけ分かってくれればいいよ」な空気が蔓延してるんですよねw
作中でも触れているようにバイク自体の良さが格好良さと小回りが利くことくらいなので描きにくいのと、
何より作者自身がバイクの魅力を伝えるよりも、バイクあるあるとかメーカーネタ(とエロ!)の方をやりたいんだなってのが伝わってきてしまって…
メーカーネタなんて、そりゃ日本人なら主要4社の名前は誰でも知ってますけど、それらがどんなバイクを作ってるかなんてほとんどの人が知らないわけで…そんな中でスズキがあんなにネタにされてると、逆に困惑しちゃいますよw
途中からは何となく察して「ああ、スズキは野球でいう阪神なんだな」って思うようになりましたがw
ですからキャラ紹介をしつつバイク入門編をなぞりつつバイクあるあるネタをやっていた後半までは、
はっきり言ってどっちらかった印象があり本筋自体も退屈でした
ですがキャラも出揃い小ネタ回のようになったラスト2話は、勢いがあり大変面白かったです
特に自転車叩きとスズキネタが極まった11話は笑いましたw
その他では、スピード感、爽快感のあるOPがとても好みでした
映像面でもコミックスの表紙を取り入れたり、登場した新キャラを後から追加する(けいおんのような)演出もあって好印象でした
キャスト面では主役の上田麗奈の演技が(意図的でしょうが)かなり癖がありましたね
ただ皆さんさほど興味が無いであろうバイクの車種や部品等を自然に発声していてさすがプロだな~と思いましたw
まとめると、バイクはやっぱり人を選ぶ趣味ってところですかね…w