bonanza さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
なかった事にしたい心の奥底を恐れる物語
最初にこの物語に魅かれたのはなんだったろうか。
お話でいえば、よくある伝奇物なのだろう。
確かに、櫻井孝宏の演じる「薬売り」は、非常に魅力があった。
でも、それだけではない。
絵が少ないのは予算のせいもあったのだろうが
話を伝えるのに、絵がよく動けば良いというのではないのもわかった。
間が大事なのであって、あの「ふすま」の開け閉めで
場面を変えていく手法は、この物語にすごくあっている。
しかし、それだけでもない。
そして30分の番組の最後に流れる「ナツノハナ」
蝶の舞うエンディングが一番の印象だった。
これも毎週見る理由とまではいかない。
そう考えると、何が魅力なのかよくわからない。
あえて言うならば、なかった事にしたい
心の奥底を暴かれる事を。
それを恐れている咎人をつまびらかにする
ことを淡々と描くことに。
あるいは、その雰囲気に酔うことに
快感を得るということなのかも知れない。