蒼い✨️ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
君に届かない。
アニメーション制作:動画工房
2014年7月 - 9月に放映された全12話のTVアニメ。
【概要】
小柄な女子高校生・佐倉千代は入学式の日よりずっと片思いしてた相手の、
やたら背の高い無表情な男子高校生・野崎梅太郎に告白をしてみたものの、
告白の内容から、Loveの気持ちに気づいてもらえず、
実は野崎はプロの人気少女漫画家“夢野咲子”であったことから、
作家である自分への好意と受け取られ、漫画を通じての2人の付き合いが始まります。
千代は野崎のアシスタントをする傍ら、
同じく野崎のアシスタントをやっている男子生徒たちと知りあったりと、
野崎の漫画活動を通じて交友関係が広がっていきます。
漫画バカで他のことには興味が無い変人・野崎に千代の恋心は届くのでしょうか?
この作品は、登場人物のカップリングとディスコミュニケーションを楽しむ学園コメディアニメです。
【感想】
作者が現役の少女漫画家ですので少女漫画ネタが豊富で、それを元にしたギャグが秀逸。
作中劇の、『恋しよっ』(野崎・作)は面白そう。
一方で新キャラを出したりネタに変化をつけたり工夫はしているですが、
毎回お話を観ているとキャラの次のリアクションが読めたりしてしまいますので、
登場人物間のやりとりのギャグ展開は見続けるほどネタの鮮度が右肩下がりになっていく作品。
むしろ、キャラ萌えとカップリングでニヤニヤするのが丁度いいのかもしれません。
登場人物は女キャラが豪快だったり男前だったりして、男キャラが乙女成分担当なのかなw
作者が女性であるので男キャラにこそ萌えを表現したいのかも。
この作品で一番良かったのは、ヒロイン・佐倉千代のキャラ付け。
喜怒哀楽がすぐに表情に出て隠し事なんて出来そうに無い性格。
不満があれば顔に出るし、突っ込み入れるときに思わず口調が変わったりする。
そういう裏表のない素直さが好きだなーと思えました。自分が思う善人ってこんな感じ。
別の作品ですが、善人強調描写が過ぎて逆に何考えてるのかわからない怖いキャラもいることはいますし、
人間を描くにも、さじ加減が大事だなっと思えてきます。(結局は見せ方の問題ですが)
どの作品のキャラとは言いませんが心の中をあまり見せない純粋培養系キャラは嘘くさくて信じられない感じ。
千代と野崎の関係ですが、全く進展しませんしムードが無いですよねw
いっつも野崎は漫画のことばかりで、千代の気持ちは空回りですし。
でも、これはこれでいいんじゃないでしょうか?
こんなにも自分に向けられた恋心に鈍い野崎ですから、浮気の心配が無さそう。
そばにいるのが当たり前の関係になって、
思い出を刻んでいけば千代のLoveはいつか野崎に届くのかな?かな?
という感じで良いのでしょうね。
最終回も千代が傍目からは不憫な感じもしますが、
野崎の傍で幸せそうに笑っていましたし、
幸せって人それぞれなんだなって感じで良いまとめ方で楽しめました。
結局のところ月刊少女野崎くんって、
千代の可愛さで持ってるようなアニメだなと思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。