めいろ* さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
穴を掘るなら天を突く。
視聴からもう何年経ったでしょう。
今でも心の中に残り続けているのは、当時の印象があまりにも強かったせいもあるとは思いますが、何より、今でも名作と謳われる根拠がそこにはあります。
本作品が非常に簡潔化できるとするならば、シモンという気弱な男の子が様々な経験を経て成長していく物語です。と纏める事は出来るのかなと思います。
しかし、勿論その程度で表現しきれるようなレベルの作品ではありません。
少なくとも、僕個人の評価基準で言う事が許されるならば、評価と言う概念を超越した作品だと進言したいところですが、これは少し大仰でしょうか。
人が成長を感じるときって、どんな時だと思いますか?
ハイハイだったのに、立てるようになった、とか。
以前より背が大きくなった、とか。
今まで出来なかった事が出来るようになった、とか。
それらも成長の一部ではあると思います。
ただ彼にとっての成長というのは、上記のように明確化できる成長では無く、自身の精神面での成長が主に描かれています。
彼には昔から憧れていた人がいました。
勇敢で、積極的で、いつも周りを引っ張るリーダー。
その人の背中を追って、いつか自分もこうなりたいと彼は思うようになりました。
彼には昔から憧れていた人がいました。
真面目で根気強く、いつも周りを支えてくれる少年。
その人の背中を見て、自分はこいつが頑張る限り諦めないと思うようになりました。
2人が2人、尊敬し合って、そんな関係にもいつの日か、終わりが来るとき、彼は何を想い、どんな結論を出すのでしょう。
急転直下の大逆転。穴を掘るなら天をつく。墓穴掘っても掘り抜けて、突き抜けたなら、おれの勝ち。