101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ブルーレイとDVD♪発売決定♪うれしいな♪
一部世間の不評もあり、長らく本作をスルーしていた私にとって、
『BLOOD-C』と言えば、上記の小夜による脳天気な販促ソングによる
カオスなCMの印象しかありませんでしたw
きっと深夜アニメの『BLOOD』はCV水樹奈々さんだし、
萌えると見せかけて血がドバドバ出る楽しい?作品なんだろうなw
と遠巻きに眺めているだけでしたが、今回ようやく視聴に漕ぎ着けた次第。
で、視聴してみて、私は『C』もやっぱり『BLOOD』だなと感じました。
世の中にはこんなの『BLOOD』じゃないw
とお怒りの方もいらっしゃるとは思いますがw
極めて浅く考えると、女の子が刀振り回して、血をすすっていれば、
『BLOOD』だと開き直ることもできますがw
もう少し踏み込んでみると、
{netabare} 記憶の上書きが、人ならざる物の性格をも変え得るか。{/netabare}
私の場合はこの思索があれば非常に『BLOOD』だと思うことができます。
そういう意味で冒頭からこのテーマを問題提起した本作は、
私にとって終始『BLOOD』でした。
世間の評価が振るわない一因として、
放送当時、本作が{netabare}続きは劇場版で!という
投げっぱなしジャーマンの最右翼と目されたからw
これは時代も悪かったな?とも思います。
分割2クール何かが当たり前となった昨今なら、
また違った評判となっていたかもしれません。
先駆者はいつだって返り血を浴びる物ですw
投げっぱなしにされた!というよりそもそも意味が分からないw
などと被害を訴えられたのは、
謎に関する伏線を強調しすぎたのも一因かなと思いました。
本作は明らかに仕組まれた感のある
ズレた日常から醸し出される違和感。
その不穏な空気も感じて楽しむ作品だと思いました。
けれどそこに焦点を持って行く過程で、
謎解きっぽいムードが持つミステリーな空気、牽引力に頼りすぎた印象。
結果、謎解きの迷宮に落ちて、例えば百人一首の解読に没入するなど、
答えを渇望する視聴者が続出。
この辺りの誘導にジレンマがあったかなとも思います。
よく『C』と違って、すっきり終わる『BLOOD+』
との比較がなされますがw
『+』も{netabare} 謎解き面で言えば、実は割と投げっぱなしw
敵の正体も、主人公の正体も、突き詰めれば謎のまま。
ただ、上書きした家族や仲間のかけがえのなさという、
テーマを4クールの長尺でしっかり強調できていたので、
謎が積み残されても不満があまり出ませんでした。{/netabare}
『C』も謎解きから視聴者を引き離そうと、
ナレーションで結果より過程を強調したりしてもがいてはいますが、
愛無き論理で謎解きを打ち消すには力不足だったようです。{/netabare}
音楽面というより効果音では、特に足音へのこだわりを感じました。
戦闘シーンにおける足音の使い分けによる場面引き締めだけでなく、
靴を鳴らして、朗らかにうれしいな♪と歌う奈々さん……可愛かったですw