「とある科学の超電磁砲[レールガン](TVアニメ動画)」

総合得点
90.8
感想・評価
10395
棚に入れた
41352
ランキング
48
ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

立場の違うメインの4人の女の子の友情もの

学生ばかりが集まる学園都市が舞台の「とある魔術の禁書目録」と
世界観が同じで、主人公にあたるのが「とある魔術の禁書目録」では
メインヒロインの1人だった「御坂美琴」で世界観は同じだけど
別のキャラを主人公にしたものになってますね。
本家にあたる「とある魔術の禁書目録」のキャラは殆ど出てこず
ストーリーの本筋も、本家は一般人の男主人公が困っているヒロインを助ける展開でしたが
本作では体制側の治安維持にあたる組織の人達をテーマにしているのか
明確に悪人を体制側が懲らしめる構図になってましたね。

悪人に関しては、爆破、強盗、人さらい、路上歩いていたらいきなり殴られるなど
何でもありの悪党で
同情すべき点はなく治安が悪いなぐらいにか思えないかな
体制側の敵としては特に魅力はなかったかな
「体制側」が助けてくれなかったから「デパート」爆破する一般市民の男子生徒とか
個人的には説得力に欠けるよくわからない展開が多い。

味方側も癖があるかな、メインキャラは女の子の美琴、黒子、涙子、飾利の4人
なんだけど、まじめな初春以外は全員、個性的ではあるけど癖はあるかな
黒子は禁書よりも性格は変態な場面が目立つし
美琴も禁書に比べると敵なしの強さなので、柄の悪さが目立つかな

涙子は自分がレベル0なことによる劣等感はある程度の気持はわかるので
卑屈な性格だけど、そうなった理由はわかりやすいキャラ付けなのは
良かったのではないでしょうか自分よりも優れているだけで
会ったこともない人の悪口を他人に言ったり
才能にコンプレックスを持っているなど中学1年生なので
未成熟な人格な部分は目立つのですが彼女の心の成長も
テーマになっているストーリー構成でこういうキャラの見せ方は良かったと思う。
涙子のもつ劣等感などは上手く表現できていたのではないでしょうか
おそらくは視聴者的には共感しやすかったキャラなのかな

エロや萌えも多いっちゃ多いんだけど黒子なんかは美琴を見る感じは
エロや萌えと言うよりはギャグぽい感じになっていて笑えるものになっているので
いやらしさがなかったのは良かったかな
個人的には黒子の普段はまじめだけど時よりみせる馬鹿っぽい愛情表現は好きだったりします。
黒子は普段のしっかりとした勇敢な性格の方が好きなんですけど
残念な所は可愛いとは思います。

キャラに関しては癖は強いけどメインは4人にしていることから
見やすい作りになっているのはいいかな
変に大人数に広がらないキャラの同士の関係のために
メインの4人の関係性にスポットをあてられたのは良かったのではないでしょうか
レベル0の無能力者、レベル5の能力者、先輩を慕う変態能力者、能力は低いけど友達思いの優しい女の子
さらにお嬢様学校に通うと普通の学校に通うの違いもあるので
立場の違う女の子同士が仲良くなる見せ方は上手かったのではないでしょうか
仲良くなっても、埋められない違いもあるので
それぞれの立ち位置はしっかりしていて、キャラクターの描写は良かった。
黒子と飾利の関係も体制側が悪者を懲らしめるストーリー上で
掘り下げられているので体制側の仕組みもよくわかり
世界観もよくわかるので面白さにもつながっているし
なおかつキャラ同士の絆も見られるので序盤のストーリー構成は良かった。
涙子と飾利の関係もお互いを思いやる展開があったり
で感情移入しやすいし見所はありました。
涙子はいい友達を持ったなと素直に思える展開になっているので
友情ものとしては中々でした。

戦闘シーンは多くても
作画自体が良く質が落ちないのは評価点なのですが
演出的にも黒子あたりはテレポートが能力なので汎用性が高く
戦闘シーンは色んな見せ方があり面白いと思える演出は出来ていました。
黒子は強キャラではあるけど最強ではないので
戦い自体は色んな作戦を考えて戦ったり
ボコボコにされながらも立ち上がり敵を鎮圧させるために
頑張るなど戦闘シーンは見応えがありました。

1話1話完結型かと思ったけど、そうでもなく1クール目は
各話各話の出来事が繋がっていて、事件の真相が
物語のテーマにも直結していたのでストーリーはわかりやすくて
みやすかったです。
メインの4人も1クール目の終盤はそれぞれ役目があったし
キャラクターの描写的には優れていたのではないでしょうか

問題点としては、何か犯罪者に同情的な流れになってたけど
問題がなさそうなのは、涙子と涙子が助けようとしていた人だけですよね。
他の人は仕方がないとかのレベルではなかった気がするんだけど
自分が不幸なら他人を傷付けていいとかは絶対ないので
そこらへんが有耶無耶になってたのが気になったかな

1クール目は切りのいい感じに終わるので
2クール目は基本的に後日談気味な感じだった。
ストーリー性はあまりなくて、作りは普通によくあるアニメでした。
今まで出てきたサブキャラに焦点が当てられて
あのキャラにあんな一面が・・・と
そんなノリを楽しむ内容だったと思います。
わりと楽しめましたが本名すら判明していない
サブキャラだったり、視聴者的に需要はあるのかなと
考えたりはしましたね。
萌え要素も多いし黒子あたりは流石にキャラを変態にしすぎなど
遊びにも走ってたかな、面白かったけど
2クール目は全体的には普通の萌えアニメな印象が強かったです。
ただ、何だかんだいっても彼女達は中学生なので
普通に女の子らしく遊んでいる所を見れたのは嬉しかった。
そういった部分は意外に大事だと思うので

終盤はバトルものに戻り最後は美琴と敵とのバトルは、かなり迫力があり
作画はいいし、敵も憎たらしい相手なので
その点は評価出来るでしょう。
ストーリー的には2クール目は1クール目と上手く絡めており
1クール目のラスボスをそのまま退場させず、ラスボスがなぜ
ラスボスになったのかを掘り下げながら、ストーリーを進めているので
そのおかげで終わってみればスッキリしていてまとまっていて
終盤の展開は盛り上がる部分はありました。
1クール目を無駄にしないシナリオだったのは良かったです。

声優さんについては
涙子役の伊藤さんはこのころはもの凄く上手い感じはなかったのですが
感情移入しやすい演技でキャラに好感がえられやすかったと思います。
黒子役の新井さんは癖が強い演技なので好みが分かれそうですが
慣れてくると黒子の変態な性格もあって意外に合っているかなと思えるくらい
にはなりました。
美琴役の佐藤さんは一番安定していました。
可愛らしい演技とバトルでのカッコよさのある演技が両立していて
そのあたりは見事だったと思います。
演技、声質共に良くて主人公なんで演技が安定していると見やすくて良かったです。

全体的には面白かったですね。
2クール目は普通の萌えアニメの作りなので
1クール目と比べると作品の性質が変わりストーリーの質は落ちるのだけど
中学生の女の子らしい部分が描けていたのは良かった。
最後は盛り上がる展開で1クール目と絡めて上手くまとめているので
終わり方も良かったと思います。
昔、さらりと見た時は「とある魔術の禁書目録」よりもつまらないと
思って見てましたが
今まじめに見るといい話だし意外にまとまっているなと思いました。
本当は「とある魔術の禁書目録」より下の評価にしたいんだけど(個人的には本家の方が好きなので)
減点出来る材料がないんですよね。劇中曲もいいし・・・
なのでこの評価ですね。

投稿 : 2016/06/19
閲覧 : 236
サンキュー:

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