あんにゅい さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
魂が燃え上がるようなアニメでした
私はあまりロボットアニメを好んでみないので(ガンダムとかマクロスとか歴史が長かったりして敷居が高く感じる)、グレンラガンがそのジャンルのなかでどれくらいの面白さなのか、また過去作品のどんなオマージュが入っているのかはよく分かりませんが、それでもこれは珠玉の大傑作であると叫びたいほどに面白かった。
ストーリーは疾風怒濤の展開でした。二転三転しながら突き進みます。地下から地上へ、そして月、さらに宇宙へ、スケールはどんどん広がっていきます。主人公たちの活躍する範囲やロボットのでかさもどんどん広がり大きくなっていく。最終的なロボットのでかさは惑星的なスケールで、もはや想像できないくらい。
力強く大きくなっていく物語の一方で、個々のキャラクターの日常や葛藤を丁寧に表現しています。世界の危機という壮大な事態と個人の細やかな生活がリンクしていると、ダイナミックな物語に説得力が与えられますね。世界の危機なんて非日常過ぎて想像が追い付かないことがありますが、そこに登場人物達の生活や葛藤などの感覚的に理解できる要素が結びついていると、登場人物を通して世界の危機を体感できます。見ていてスムーズに昂ぶりました。
言い回しのセンスがまたかっこよくて、カミナの口上とかシモンやヴィラルの口上とか、あと次回予告とかで際立ちますね。とにかく熱い。燃えアニメとはこのことか!という感じで興奮します。
また、ストーリーの要所要所で大変熱く、漢らしく、叫びます。もはや様式美ともいえるくらいに完成されたかっこよさが演出されます。正直なところそのかっこよさにしびれて涙が出ました。シモンが立ち直るところとか、24話以降次々と特攻していくところとか。。
キャラクターの関係性では、敵が味方になって活躍すること特有の快感というか面白さが、グレンラガンでは特別に威力を発揮していました。例えるとドラゴンボールのベジータが悟空を初めて褒めたシーンと同レベルかそれ以上のカタルシスがあるかも。
グレンラガンは、SFやロボットものに詳しくなくても、楽しめました。王道と王道の向こう側を見たいときに、グレンラガンは熱い叫びをもって答えてくれる物語でした。