ペガサス さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
それは、ただのラブソングだった
ヤマトやガンダムの洗礼を受けた若い世代のアニメーターたちが集結して制作された、
巨大ロボットとアイドル誕生物語を結びつけ、ロマンティックかつ雄大なスケールで描かれたSFアニメの傑作。
異星人との宇宙戦争ものという陳腐な設定にも関わらず、
都市型宇宙船であるマクロス内部での生活のディテール描写や精緻に設計されたメカバトルは、
実写フィルムに迫るほどの密度で、それ自体が異様なまでの説得力を持ち得ていた。
異星人が遺伝子工学を発達させることで失ったものとは、男女の愛であった。
「ただのラブソング」という台詞に象徴される、時を超えて受け継がれる人の想いというものを、
SF的な文明論と重ね合わせて成立させたところに、この作品のポップな新しさと普遍性が同居していると言えるだろう。