ペガサス さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ニュータイプの夜明けは遠い
巨大ロボットものにスペースコロニー構想やミノフスキー粒子、ニュータイプ理論など、虚実織り交ぜた科学考証を取り込み、SF的な整合性を高めることでリアリティを補完することに成功した画期的な作品。
これはファーストガンダムの宿命の二人アムロとシャアの、それから14年後の物語。
これまでの作品と同様に人間という存在の生々しさに肉薄しようとする。
「ララァは私の母になってくれたかもしれない少女だった」
自らの理想を掲げ、人類を粛清するため戦争へと邁進するシャアの最後の言葉である。
どんな偉業を成し遂げようとも、所詮は生身の人間であるということ。
Ζガンダムではニュータイプである主人公の孤独と狂気が描かれていた。
そして、ここでもニュータイプ理論はますます悲壮感を漂わせている。
そんな状況の中でも、アクシズショックによる虹色の光は人類に一縷の希望を示すこととなった。
アムロとシャアの因縁の戦いの結末を描いた、アニメ史上の金字塔となりうる作品である。