oneandonly さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
螺旋力という名の気合勝負
世界観:6
ストーリー:6
リアリティ:4
キャラクター:7
情感:6
合計:29
<あらすじ>
遥かな未来。
人々は地中に穴を掘って家を造り家畜を飼い、時折起きる地震と落盤に怯えながら何百年も息を潜めるように暮らしてきた。
そんな村の一つ・ジーハ。
村を広げるための穴掘りをしていた少年・シモンは、ある日、掘り進んだ先で偶然、不思議に光る小さなドリルを見つける。
そして、シモンの兄貴分である青年・カミナ。
彼は、村の上には「地上」があることを信じ、グレン団というチンピラグループを率いて天井を突き破って外へ出ようと目論んでいた。
そんなある日、地震と共に村の天井が崩れ巨大なロボットが落ちてくる!
カミナは確信する「やっぱり地上はあった!」
(公式サイトより)
あにこれ上位作品を優先している流れで視聴しました。
キャラクターデザインと作画はあまり好みではなかったのと、序盤は展開も微妙{netabare}(地下で穴掘り生活、地上に出たら獣人のロボットとの戦い、ガンメンってそのまんまのネーミングだな!){/netabare}だったので低めの評価で始まりました。
また、展開は序盤から勢いに任せて、気合を入れれば何とかなるというご都合主義的な部分が目立ちます。そのアツさは癖になる部分もありますが、リアリティ面の評価にはマイナス。作画はやや古風で、タイトルや螺旋パワーMAX時に粗い手書きになるのは、馴染んでくると人間味が感じられて良かったです。
その調子で見ていたので、{netabare}8話以降、カミナの死(一度ほっとさせての、でしたから意外性がありました)と、それを乗り越えていくシモンたちの姿には胸が熱くなりました。最近、良エピソードだった時に話数と星を付けているのですが、グレンラガンでは6話、8話、10話、22話が星1つ、11話が星2つとなっています。11話は「シモン、手をどけて」回で、四天王グアームの罠にかかり、牢屋に閉じ込められた大グレン団の中で、最後まで諦めずに穴を掘り進めたシモンが、グレン団全員からリーダーとして認められたエピソードでしたね。
序盤の後半から中盤の、四天王との戦いあたりが一番面白かったです。そこから、螺旋王とのテッペリン決戦、その7年後の統治・政治の物語を経由して、アンチスパイラルとの最終決戦になりますが、主人公の主要機グレンラガンは戦いの規模が大きくなる度に、アーク→超銀河→天元突破と、ドラゴンボールばりのインフレを起こしていき、ややマンネリ感が出てしまったこと、何でも気合で乗り越えられるのでシリアスさが薄くなってしまったことでやや評価が下がりました。
その他、ヨーコの描写やヴィラルの声、必殺技のネーミング(ギガドリルブレイク!)なども作品の魅力だと思います。
また、突っ込み所はありすぎて毎回気にしなくなりましたが、最終話で20年後のシモンとロシウの顔と声、変わりすぎでしょという所でしょうか {/netabare}。
螺旋、ドリルという構造にも、宇宙や遺伝子などの象徴が込められているようにも思えました。概ね楽しめた作品です。
<2019.1.19追記>
勢い重視の作品なので、時間が経つと評価が高かったかなと思い、他作品との比較で調整しました。
(参考評価推移:3話3.3→6話3.4→8話3.5→10話3.6→11話3.9→22話4.0→27話3.8→調整3.6)
(2016.6視聴→2017.6、2019.1調整)