101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
絶望に抗うZ戦士は格好いい
あらすじ~{netabare}超(スーパー)サイヤ人・孫悟空はウイルス性心臓病であっさりこの世を去った。
後に出現した二体の人造人間のためにZ戦士達は次々と倒され、
残る戦士は悟飯とトランクスだけになっていた……。(なぜか亀仙人も生き残っているw)
もうひとつの絶望の未来を舞台に、二人の戦士の孤独な戦いを描く……。 {/netabare}
元々のゴール {netabare} ・ピッコロ大魔王戦{/netabare}後も、果てしなく続く延長戦。
フリーザや超(スーパー)サイヤ人で能力のハイパーインフレの荒波を乗り切り、
どうにか地球へと帰還した鳥山明氏と『ドラゴンボール』
続いて延長戦に登板させたのは、
今更、再発掘した{netabare} レッドリボン軍の人造人間のテクノロジー。
人間の科学の産物である二体の人造人間が、
宇宙の帝王と渡り合ったZ戦士たちと地球を蹂躙する。{/netabare}
なんとも強引な追加設定ですがw
フリーザより注射針を恐れる孫悟空など、
科学の過大評価は本シリーズの特色でもありw
私は結構すんなり受け入れ楽しんでいました。
けど、アニメスタッフらはそれだけでは不足と考えたのでしょうか?
{netabare} 人造人間との因縁対決を盛り上げるべく、
未来からやって来たイケメン超サイヤ人剣士・トランクスの前日譚である、{/netabare}
パラレルワールドの未来を原作から大幅拡張してこしらえたのが、
このTVスペシャル番組。
本作のメインキャラは孫悟飯とトランクス。
正しい未来では後に{netabare} フュージョンだのマイティマスクだのグレートサイヤマンだの、{/netabare}
ネタキャラ魂を開花させていくわけですがw
本作の絶望に抗う悟飯とトランクスは悲壮な格好良さに溢れています。
Z戦士達がネタに走るのを防ぐためには、半死半生の絶望が必須なのかもしれません。
強すぎる戦士、止めてもすぐに世界の命運を賭けた死闘に旅立ってしまう息子……。
本作は悟飯の母・チチとトランクスの母・ブルマ。
二人の母親が抱く親心描写も印象的。
チチもブルマもとにかく息子を勉学の道に封じ込めようと躍起w
但しチチはただただ息子の帰還を祈るのみ……。
一方のブルマは、どーせ止めてもサイヤ人は戦わずにはいられないだろうと達観。
この辺りは悟空とベジータという亡夫の性格の違いもあるのでしょうかw
さらにブルマは{netabare}タイムマシーンという科学の力で、
絶望的状況をひっくり返す秘策を推し進めていました。{/netabare}
Z戦士は強し!だが科学も負けず劣らず強し!けど母はもっと強し!
世界設定が絶望に落ちても変わらない、シリーズの神髄が堪能できるスペシャルアニメです♪
本作もまた、一昔前まで、再視聴には結構難儀するTVスペシャル番組でしたが、
最近は動画配信で気軽に見直すことができるようになりました。
良い時代になったものです。