芝生まじりの丘 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
なんかいいアニメ
妄想と現実と演出が交錯して、全然説明足りてないので、わかりやすい表現ができてるとは思えません。でも先の展開の予想がつくような、わかりやすい人間模様を見るよりは、わだかまりを抱えながら見て、見終わった後も色々謎がぐるぐると残るぐらいの方が自分は好き。
ゲーム版も、他人のUSBのぞいて、半分くらいは自分で脳内補完しろって話だったな。
まあ、全部を理解しようとして見る作品ではないでしょう。
(逆に例えば玲音というよく分からない変な可愛い女の子を愛でる、というのでもこのアニメの楽しみ方として間違ってはいない。)
また、未来的でありながら、ディスコとか今見ると古臭い生活文化が同居してたりする世界観を感じ取れる序盤、中盤も自分は十分楽しめた。
もし単に何かの思想や哲学を言葉で表現し伝えたい、学びたいだけなら、ダイレクトに随筆を書いたり読んだり、講演会に参加したりすればいいのであって、アニメがそうした直接表現に勝るのは映像+音声の演出だとか、独自の世界観に触れられる面白さではないかと思う。クリティカルライティングと、文学としての文章は求めるところが違う。
その点この作品では、表現に製作陣の野心、意欲がすこぶる感じられ、よかったと思う。
現代ITは小型、スタイリッシュ、等の方向に進化していますが、昔はITの発展で機械はどんどんゴテゴテして怪物のようになると思っていたんだなあ、というのも感慨深かった。こういうデザインも(現実あったら使いにくいんだろうが)これはこれでかっこいい。
何よりレインもお姉ちゃんも超絶可愛い。お父さんも素敵だなあ。安倍さん独特のセンスが際立ってます。これはこれで、理想を追った非現実的な絵だけど、ラノベ絵とかより、生々しいエロさがあるのでは。