ヲリノコトリ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
これが本来あるべきホラーの姿
「そのクラスは死に近づいてしまった」。主人公が転校してきた3年3組には、なにかただならぬ雰囲気があった。やがて”その年最初の犠牲者”が出る……。原作、綾辻行人(「十角館の殺人」など)。
事前知識ほぼなしで観ました。素晴らしかった。
ここのレビューを見てなければ一生観てなかったでしょう。みんなありがとう。何も知らずに「中二病でも恋が~」のアナザーストーリーかなにかだと思ってて、なら大っ嫌いなタイプのアニメだから絶対観ないぞー、と思ってたんですが、そう思ってた頃の自分をぼこぼこに殴って川に捨てたい(笑)
まず、このアニメは間違いなくホラーです。つまり幽霊とか超常現象が出てきます。しかし、ミステリー・推理系という意見があるのはなぜか。それは、これが現代に蔓延るダメホラーではない、本来あるべき本物のホラー作品だからです。
本来あるべきホラーというのは細かくは一番下でネタバレの中に格納しますが、簡単に言うと「現実には存在しない理論に基づいている」ということです。つまり現実的ではないけど、理論的ではあるのです。よって理論的思考によって幽霊の正体や死を回避する方法がわかるのです。
こういうホラーはリング以来です。{netabare} 昔読んだビンゴっていうホラー小説も似てるかな。どっちかがパクリとかではなく、こういうホラーに再び出会えて嬉しいということです。
アニメではほかにないんじゃないかな?最近では「迷家」が似たようなことしようとして絶賛失敗中ですが。もし「Anotherっぽいホラーだよ!」っていうアニメがあったらぜひ教えてほしいです!「屍鬼」の医者の実験シーンなんかが「この世のものでない理論を暴く」という点は近いですね。あのアニメは無駄に長ったるくて苦手ですけどね。小説読んでいろいろ知ってたせいですが。あと「新世界より」がSFだけど近い雰囲気ありますね。 {/netabare}
これから観る人へのアドバイス。この作品、本当に楽しむためには「初見一発勝負」です。覚悟して、”幽霊探偵”になって観てください!
以下ネタバレとしてちっさくなってますが、どれも久々のスーパー長文です。「よしよし、いっちょ読んでやろう」という寛大かつ酔狂な人以外は、サンキューボタンが遠ざかるので安易に開かないでいただいたほうが……(笑)
あと、まだこの作品を見てない人は開かないように!開いた瞬間この作品は終わります!
「すべてがFになる」をながら見したことを大反省して以降、私は推理ものを見るときは映像に合わせてリアルタイムでメモをとって真面目に見るようにしています。その結果、自分でいうのもなんなんですが、今回私「最高の視聴者」としてこの作品を見ることができました。
そのメモを載せておきます。
あ、でも観ながら書きなぐってて読みにくいし異様に長いので、よっぽどヒマな人以外一番奥まで開かない方がいいと思います。
↓※完全なネタバレ・考察です!観終わった人、一切見るつもりがない人以外は開かないでください!開いた瞬間このアニメは終わります※
{netabare}
事前知識
・先が読めない
・ホラーなのか、ミステリーなのか
・グロい(?)
・原作綾辻行人!?あの綾辻行人!?
第一話(まだ全然話が読めていない。迷走しまくりだがまだ元気なので文字量は多いw)
{netabare}
1、人気者、「三年三組のミサキ」は”事故”で死んだが、クラスは彼女が生きているように振る舞うことに決めた。(プロローグ)
→クラスの集団心理に作用?それとも降霊術として作用?原作者的に前者だと想定して推理する。
2、病室に訪ねてきた3人。男委員長(かざみ)、たれメガネ(さくらぎ)、ツインテ(あかざわいずみ)。主人公はよみやまに住んだことがない人間がしないような行動をした。
→ツインテと握手したこと?ツインテの自己紹介後の変な間も違和感。
3、眼帯少女。みさき鳴。病院地下二階に半身が待っている。(悲しいことがあったから)彼女は最上階に止まっていた、つい先ほど人が出たばかりのエレベーターの中にいて、その後地下二階に向かった。上昇するエレベーターに乗り込んで最上階に行ったあと、最下階に行ったことになる。
→そのまえに主人公はどこに行こうとしていたのか。携帯使用許可地帯に出たかった?地下二階についていく意味は?
4、インドからの電話。向こうは夜中二時。こちらは朝。インドと日本の時差は3時間半。つまり朝5時半。調べてみたが矛盾なし。「インドは暑いぞー」が2回。若干違和感。「おとうさんとおかあさんによろしく」。この言葉は明らかにおかしい。後で確認したが、学校で「父親が大学教員で、インドにいる」という話をしている。やはり電話の主は父親のはず。
→7話視聴後追記「お義父さんとお義母さんによろしく」なら何の問題もなし。すこし疑いすぎていた模様。
5、教室の違和感。ツインテ不在。なにか含みがある。最前列左端空席。最後列左端に眼帯少女。主人公の席は2行4列目。最初から空席。
→前はツインテの席?
6、心臓男(たかばやし)。たれメガネが足をくじいている。3組は特別。主人公になにかを教えないと、ツインテに怒られる。「みさきめいってどこ」→首を横にふって戸惑う。反応が曖昧でまだ推理不能。すくなくとも普通ではない。
7、「さかきばらこういち」という名前は学校が舞台の理不尽で残酷な死を連想させる。3年3組は死にちかい。
→酒鬼薔薇事件のこと?詳細を調べなおす必要あり?
この時点での考察:眼帯少女とツインテの正体を知りたい、と思うのが自然。話の流れとしては適切。二人が幽霊的な存在でないのなら、クラスの集団心理が生み出した幻影?しかし、転校生である主人公がそれを視認しているのはおかしい。ということは集団心理によって実体化する?それとも「よみやまに住んだことがある人」は見えるのか。町ぐるみのなにかなのか?
次に父の電話。たとえば父親がすでに死んでいて、あの電話が声をつなぎ合わせただけのもので、主人公は受け答えのフリをしていたのであれば、主人公の精神面も信用できない。
酒鬼薔薇事件を醸すのであれば、ラストは猟奇殺人に発展して終わりか?話の筋は見えなくはない。
{/netabare}抜粋:人気者、「三年三組のミサキ」は”事故”で死んだが、クラスは彼女が生きているように振る舞うことに決めた。(プロローグ)
→クラスの集団心理に作用?それとも降霊術として作用?原作者的に前者だと想定して推理する。二人が幽霊的な存在でないのなら、クラスの集団心理が生み出した幻影?
第二話(1話の迷走が修正され始める)
{netabare}
1、ツインテ登校。たれメガネと話している。幻覚ではない様子。対策委員とはいったい何なのか?
2、実は主人公こそ、クラスのみんなが生み出した幻影で、主人公は転校前に死んでいる。というのを考えたが、受け答えを注意深く見てもそのような不審なやり取りはない。これもなさそう。
3、眼帯少女は神出鬼没。人形館では「他にお客はいない」と言っていた。眼帯少女にそっくりな人形。
→客ではなく店の関係者ということ?この子幽霊説は明らかにミスリードっぽい。
4、「繋がってるから安心」「繋がってないから安心」。そのままの意味。この程度のことをドヤ顔で挿入するのは好きじゃない。推理小説ってなんか頭いいとこ見せようとして時々イキるよね。そんなことしなくても筆者が頭いいことは分かってるから、普通に話を進めればいいのに。
{/netabare}抜粋:ツインテ、主人公への疑いが晴れる。眼帯少女幽霊説はミスリードと予想。
第三話(まだミステリーだと思っているが、実は名推理連発。ここが集中力のピークだった模様)
{netabare}
1、眼帯少女は義眼。でも義眼の視線が普通に動いていた。あそこで視線がずれているような作画をしたら不気味さMAXでいい感じなのに。ヒロインをかわいく見せようとして一つ損している。
2、プロローグの話(26年前の話)には続きがある。ひとまずのオチは「卒業写真にその子が写った」。それが「始まりの年」。続きは知るタイミングがある。来月になれば。
3、やはり主人公もツインテも普通に生きているっぽい。これでどっちかが実は幻影だったとしても見破れるわけがない。ストーリーの流れの予想をし直した方がよさそう。
4、インコ。れいちゃんとはインコの名前のはずだったような(?)しかしなにかすこし怪しい。「どうして?、れいちゃん、どうしてー」
→れいちゃんというのは死んでいるのか?誰?母親はりつこ。
5、新聞に通り魔殺人の記事
6、死んだ子はふじおかみさき。眼帯少女のいとことのこと。本当か?半身?
7、眼帯少女は「いないもの」。本人曰く、「みんなには見えてない。」
→これで確信。この眼帯少女は生きている。ミスリードでないなら、もっと明確に「私は既に死んでいます。幽霊です」と表明するべき場面。そもそも主人公の行動を止めようとしている時点で、周囲の生徒にも見えていることになる。
”つまりこの子は生きており、この子を無視することが「対策委員」の決定であり、それは「始まりの年」以降に起こる事件を回避するための行為。”
8、たれメガネ。なにやら急いで下校。階段で足を滑らせ、瀕死。グロいがそれはさておき。これは確実に事故。故意だとしたら足を滑らせる仕掛けをして傘を尖らせることしかできない。これは本家の推理作家が採用するトリックとは到底思えない。
ここまでの考察:ストーリーは動き始めたが、それは事件ではない。ということはやはり犯人を推理するミステリーではなく、ホラーか、サイコホラー
のようなものだと考えた方がいいのか……?
「みんなが妄信しているクラスの掟を打ち破って、かわいい眼帯少女をいじめから救出する」というストーリーか?その線が濃厚とみて先に進む。
忘れてたポイント:1、看護婦さん誰? 2、主人公の病気とは?
{/netabare}抜粋:つまりこの子は生きており、この子を無視することが「対策委員」の決定であり、それは「始まりの年」以降に起こる事件を回避するための行為。「みんなが妄信しているクラスの掟を打ち破って、かわいい眼帯少女をいじめから救出する」というストーリーか?
第四話(ここも推理は正解。ストーリーも見えてきた様子)
{netabare}
1、ダミアン?
2、みさき鳴は偽名?
3、迷信ではないのか?完全なホラー?
4、やはりインコになにかある。
5、看護婦死亡。主人公の協力者ポジションだった模様。
→ここで綾辻行人を検索。ジャンルのなかに「ホラー小説」とあるのを発見。クラスの掟が迷信なのか、本当なのか判断できない。否。少なくとも迷信、偶然では済まない。迷信だとしても、その迷信に乗っかっている何者かがいる。原因がオバケとか呪いなら、むしろ話は簡単になる。看護婦のほうはかなり計画的に殺人できるけど。
ただ間違いなく眼帯少女は生きている。これが「ホラー」だった場合、彼女と会話してはならない等、人柱としての役割があるはず。これを主人公に真実だと伝える必要がある。うかつな伝え方をすると私の3話の考察のように「いじめを受けている」と誤解されて逆に眼帯少女に積極的に関わろうとする。ツインテが動けないのは思慮深いから。……と思おう。むしろ伝えてどうなるかを見た方がいい気が……。実際死者2名なら説得力十分だと思うのだが。
{/netabare}抜粋:迷信ではないのか?完全なホラー?迷信だとしても、その迷信に乗っかっている何者かがいる。ただ間違いなく眼帯少女は生きている。これが「ホラー」だった場合、彼女と会話してはならない等、人柱としての役割があるはず。
第五話(ここでアニメの方針を把握。VS原作者の火ぶたが下りる。)
{netabare}
1、母親、りつこ。15年前死亡。3年3組だったのは26年前か?
2、「死者は誰――?」
3、心臓男、真実を伝えようとした直後、心臓まひで死亡
4、今度は主人公が人柱(?)に。
5、「6月の二人目は病死」
心臓まひの時点でホラーなのだという方針に変更。「どういうルールを持つホラーなのか」を推測するアニメ?……と思ったらルールは教えてくれた。これで全容が見えた。
”クラスに紛れた死者を推測するアニメ”
プロローグの話は降霊術として作用するほうだったか。
クラスの人が超常現象的に一人増え、誰が増えたかわからない。増えたのはそれ以前に犠牲となった誰か。そして関係者が死ぬ。12か月で12人とというわけではない。人数はばらつきがある。
着想は「七人みさき」か?七人組の悪霊で、人を一人取り殺すと一人成仏できる。しかし取り殺されたものが七人みさきに加わるので、永久に七人から減ることはない、という悪霊。……それで「みさき」。なるほど、いいセンスだ。
犠牲を回避するために、一人増えた分、誰かを「いないもの」とすることで「クラスに一人増えた」という事実を帳消しにする。
{/netabare}抜粋:「どういうルールを持つホラーなのか」を推測するアニメ?……と思ったらルールは教えてくれた。これで全容が見えた。プロローグの話は降霊術として作用するほうだったか。
第六話、第七話(ここの予想は斜め上に外れたが、考察の前半は後々私の武器となる)
{netabare}
1、ひとまずの解決編。ハンパなアニメならここから始まるだろうが、五話分かけてほかの可能性を排除してから「初期設定」を説明したために説得力が出ている。さすが。
2、死者を見つけるのではなく、なにか解決の方法があるらしい。
ここからは大雑把な考察に移る。
以下、クラスに一人増えた死者を「another」と呼ぶ。
主人公は明らかに怪しい。そもそも「クラスに一人増える」というクラスに、転校生が来たのであれば、2人分席が増えるはず。ところが、実際には「転校生が来たことによってクラスに一人増えた」という状況。ということは主人公以外のクラスのメンバーだけだった4月時点では人数的に何も問題なかったということ。ということは主人公以外はanotherたりえない。
しかし、「主人公は大丈夫」と繰り返し言われる。これは全く論理的ではないが、原作者からのメッセージだと思われる。つまり主人公を疑わずに別の道を探れ、ということだろう。これで主人公がanotherだったらアンフェアにもほどがある!
”つまりここで、anotherの容疑者が一旦ゼロになる。”
もしかしたらanotherが紛れることが重要なのではなく、「クラスに一人増える」という現象がトリガーになっているのか?それなら今年はただ単に転校生が来たということが現象の発端。例年の対策は意味がない。このクラスには現在anotherはいない。成仏させることもできない。これがラストか?だとしたらホラーとしては素晴らしいラストだとおもう。
ラスト予想
夏休みに「正しい対策」を講じて、another現象を中断させることに成功した……と見せかけて、今年はクラスにはanotherは存在せず、「クラスに転校生が来た」というトリガーがあっただけ。よってanother現象は止まらず教室は地獄と化す……。というラスト?
ツッコミどころ
・このクラスに転校生を入れる、もしくは入れるとわかっていてそれを容認するという選択は正気の沙汰じゃない。校長が事情を知らなくても、周囲の人間は全力で、辞職覚悟で止めるべき。
・一人を無視する、という対策が有効ならば、一人だけ別のクラスに送る方が効果的だと思う。他にも3年6組をつくり、3年3組は「クラスの生徒が0人の学級」として存在させれば、3年4組が3番目のクラスというわけではないし、被害が出ない気がする。
・これらのことは、例えば「1年間でかならず一人死ぬ」という程度の現象なら、行われなくて当然だと思う。しかし「1年間で関係者が16人死亡」というレベル、「5月から一か月ほどで事故死2件、病死1件、担任が教室で自殺」というのは明らかにおかしい。
{/netabare}抜粋:以下、クラスに一人増えた死者を「another」と呼ぶ。
”つまりここで、anotherの容疑者が一旦ゼロになる。”
ラスト予想
夏休みに「正しい対策」を講じて、another現象を中断させることに成功した……と見せかけて、今年はクラスにはanotherは存在せず、「クラスに転校生が来た」というトリガーがあっただけ。よってanother現象は止まらず教室は地獄と化す……。というラスト?
第八話(慎重に推理を進める。が、集中が切れてきて文章量が少ないw)
{netabare}
another現象中断の方法についてちらほらヒントが。しかしこれは考察しきれるわけがない。考察しきれるようなストーリー構成だとしたら逆に駄作。
・神社
・一人死んだ
・学校に何か持って行った
・ひげ男(当時の男子学生)が救世主だった
{/netabare}抜粋:another現象中断の方法についてちらほらヒントが。しかしこれは考察しきれるわけがない。
第九話(やっとストーリーが読めてきた。が実はこの時、既に重大な見落としをしていて、そのことが全然書かれていない)
{netabare}
・ひげ男は教室に何か残した。……あの机か?
・夢と現実が非常にわかりやすい。これは地味にファインプレー。こんなことで無駄に混乱させる意味はない。
・教室に残したものはカセットテープ。罪の告白?神社も関係なし。やはり八話のヒントはここでほぼ水泡に帰した。帰った後でそれは起きた。それ?
罪の告白という言葉や話の流れを単純に考えれば「anotherを男子学生が殺した」それで事件が起きなくなったということか?つまり人狼ゲームのような話に発展するのか?
{/netabare}抜粋:罪の告白という言葉や話の流れを単純に考えれば「anotherを男子学生が殺した」それで事件が起きなくなったということか?つまり人狼ゲームのような話に発展するのか?
第十話(視聴者VS製作者の推理ラストバトル!犯人予想を固める。見落としに気づきかけて……気づかないw)
{netabare}
合宿に突入。大詰めか。
・やはり主人公の線は残すべき?ほぼ読めていたが、ツインテが握手したのは死ぬ前の主人公?6,7話の主人公への無駄な信頼はなんだったのか。ミスリードにしては杜撰過ぎてひっかかってしまった。……のか?やはりミスリードなのでは。
・やはり罪の告白は「生徒を殺した」というもの。名前が伏せられている。ということはその生徒がいまクラスにいるのか?ということはanotherは男?
・anotherは罪の告白以前に一度死んでいて、罪の告白でもう一度死に、現在クラスにいることになる。しかし主人公以外の生徒はAnotherではないんじゃ?
やはり人狼ゲーム化した。
そしてやはり、anotherを確定しなければならない。ということは、確定する方法があるということ。これがこのアニメの核心。
このアニメ、ちゃんと見れば2,3話先が読める。つまり、ストーリーが非常によくできている。2,3話先が読めるのは私がすごいのではなく、「このくらいヒントを与えれば、このくらいまで先を読んでくれるだろう」ということが原作者に筒抜けだということ。
さすが超一流推理小説家。
眼帯少女がいろいろと設定を曝露。死に近い人が分かる能力。そんなのをここに至るまで隠していたって……それは未必の故意なのでは……。絶対謝った方がいい。
双子設定は今後に役立つのか?「ヒロインに魅力をひとつ上乗せ」程度に思っておけばいいのか?
あと、主人公が来る前からanother現象は始まっていたようだ。
なんにしても次で眼帯少女がanotherの正体に言及するはず。11話を見る前に予測する必要がある。これが原作者とのラストバトル。勝ち目は薄いが。
{/netabare}
抜粋:このアニメ、ちゃんと見れば2,3話先が読める。つまり、ストーリーが非常によくできている。2,3話先が読めるのは私がすごいのではなく、「このくらいヒントを与えれば、このくらいまで先を読んでくれるだろう」ということが原作者に筒抜けだということ。
↓予想表
{netabare}
1、主人公 ×
パッと見では圧倒的に一番怪しい。が、原作者からの「この子は違うよ」アピールが著しい。眼帯少女も違うと言っている。よって除外して考えるべき。これでこの子がanotherだったら、「卑劣なミスリードにやられた」ということで私のプライドは保たれる。だから「この子は絶対anotherじゃない」と断言しておこう。
2、眼帯少女 ☆
これも主人公と同じ理由で除外すべき。双子設定が非常に気にかかるが、双子で入れ替わる意味が思いつかない。この子がanotherなら、いろいろと嘘をついていることになり、今度は主人公がanotherだということを否定する要素がなくなる。しかし、能力を使わず事態を放置したことは看過できない。可能性は残る。
3、ツインテ ☆☆
主要な同級生3人のうちの一人。クラスのまとめ役。現象と戦う中心。これがanotherなら意外性は抜群。ただ、生徒だとしたら男だろうというのが私の見解。
4、ヤンキー ☆
主要な同級生3人のうちの一人。こいつも意外性抜群だが、こいつでいいならムンクでいい。不審な言動もなし。こいつだとしたら意外性「しか」狙ってない。推理物としては二流。
5、気弱ムンク ☆☆
主要な同級生3人のうちの一人。主要生徒3人のなかでは、私の思い描くanother像に最も近い。この子だとしたら意外性はない。が、決定的な言動がない。そうなると断定することはできないし、このキャラの感じで断定できないのであれば逆に違う可能性が高い。
6、エンディングの金髪ショートメガネ ?
誰だっけこの子。どこかで紹介されたっけ?もう死んだ?一応容疑者に入れておくけど、この子がanotherならクラスの別の紹介されてない子でも別にええやん。この子はナイ。多分。この子だったとしたら推理は無意味。
7、副担任 ☆☆☆☆☆
私はこの人を怪しんでいる。全然物語に絡んでこない割に、会話の中に無駄に出てくる。副担任というポジションも気になる。今年、このクラスでは生徒が「一人増えていない」時点から現象が始まっていた。副担任としてanotherが現れたのであれば説明がつく。この現象では担任も死ぬ可能性がある。ということは、担任(の年齢の人)がanotherとして現れる可能性はある。推理物の犯人としても、意外性などの点で優良。
8、委員長的なメガネ男 ☆☆☆
そういえばこいつどこ行った?死んだっけ?いや、生きてる生きてる。1話では同級生代表だったのにいつの間にこんなに空気に。ツインテがポジション奪ったせいだ。第一話のお見舞いシーンは違和感満点だった。その正体がこいつの言動だとしたら……。あまりに自然に空気になったので、学生の中では一番怪しい。
9、白髪教師、主人公の家の人、人形館の人 ×
この人たちは違う。この人たちがanotherだとしたらホームズ小説でワトスンとか警部が犯人だったくらいの衝撃(笑) というかまず、この人たちはクラスに関与していない。この人たちは絶対ない。
10、インコ ×
インコはおやつに入りません。……ってかインコじゃないわどう見ても(笑) 九官鳥だ。でもこの伏線回収された?いとこの姉(?)の「わたしのせいでお母さん死んだ」告白で終わりか。なんだ。母親・インコ周辺は重要な伏線かと思ったのに。
結論:私は「副担任の女」がanotherだと推理した!ちょっと自信あり。唯一ひっかかるのは「罪の告白」の時のanotherの名前が伏せられていること。私の推理では今回のanotherとは別人だから隠す意味はない。原作者側からの推理妨害か……?
{/netabare}
そして推理してみて分かる。推理物としての優秀さ。小出しの的確なヒント。容疑者は消すことも決定することもできず、すべての可能性が(大小はあれど)残っている。
結論:私は「副担任の女」がanotherだと推理した!ちょっと自信あり。唯一ひっかかるのは「罪の告白」の時のanotherの名前が伏せられていること。私の推理では今回のanotherとは別人だから隠す意味はない。原作者側からの推理妨害か……?
第十一話(ここでは決着つかず。わくわく)
{netabare}
・ん、メガネ死んだ?やはりこの原作者はすごい。私が「生徒の中では一番怪しい」とみていた子を瞬殺してきやがった。ことごとく思考が読まれてる。
→いや、死んでないかも?
・そして一気に惨劇へ。この速度でストーリーが流れると私の推理速度は追いつかない。あとは見守ろうかな……。
・三上先生って副担任?名前覚えてないや。死んだ?ちがう、白髪?白髪狂った?え、なんで?
・金髪ショートメガネは「タカコ」というらしい。やっぱどこかで紹介されていたのかな。海にもいたらしい。ごめん。視界に入らなかった(笑)
・やはり三上先生が副担任。無傷だった。言動怪しい。とおもったら頭部強打で死んだ?私の推理ではまだ生きている。
・ヒロイン連れて逃げる主人公。二人以外は狂人化。主人公以外一気に理性飛んだん? んー、あまり好きな展開じゃないなあ。と思ったら冷静な生徒もちゃんといる模様。あ~、やっぱ良いわ~小説原作。
11話はひたすらカオス。ラストで種明かしか。原作者との勝負は持越し。副担任死んだ可能性あるが、まだ勝負は分からない!多分生きてる!むしろ私は勝利を確信しつつあるぞ!
{/netabare}抜粋:11話はひたすらカオス。ラストで種明かしか。副担任死んだ可能性あるが、まだ勝負は分からない!多分生きてる!むしろ私は勝利を確信しつつあるぞ!
最終話(そして勝敗が決まる……!)
{netabare} ・副担任やっぱ生きてた!……あれ、副担任だよね?キャラデザ忘れたわ。要素でしか見てないな私(笑)
→違ったみたい(笑)ピアスした黒髪はだれだったんだろう。生徒か?まあ別にいいや。
・発狂した白髪かと思った人は、発狂した給食のおばちゃんだった。それでもなんで発狂したんだって感じだけど。死にたくないからかな。テープの内容が極限状態の人を一気に発狂させたのか。うん、適切なストーリーの流れ。わけもなく発狂だとクソだけど、そんなヘマをやる原作者じゃないことは分かっている。
・メガネも生きてた。メガネのいうことごもっとも。主人公は怪しい。でもなんか違うらしいよ。原作者からの無言のアピールによると。
・メガネ今度こそ死亡。やはりanotherではなかった。まあこれは11話冒頭で殺された時点で分かってた。
・やはり話の流れ的に主人公とヒロインも違う。
・ヒロインが犯人確保!その正体は……
副担任!
当たったあああああああ!
けど違ったああああああ!
またギリ一歩先を行かれた!
副担任=主人公のいとこ(?)だったのか!気づくチャンスはあった!やっぱりインコ、じゃない。九官鳥が重要だった!ああ、見逃した!「れいちゃん、どうして」だ!「家では絵を描いている。それが本職のつもり」では本当の本職は?ボケた爺さんだけが正しい言葉を言っていた!
気付けた!気づけたはずだ!
クラスに関係ないからと、6話以降このいとこ(?)の多数の違和感を放置していた!教室のルールを教えられた直後で、それに夢中になっていたからだ!僅差の敗北に見えて、完全に原作者の掌の上だった……。孫悟空か私は。
一年半前、主人公は葬式でこの町に来ていた。しかし葬式が行われていた事実が曲げられているから、この町に来た事実も曲げられていたわけか。主人公周辺の違和感はこれだ。
判定 45対55。原作者の勝ち。
でも推理小説で初めて犯人あてたかもしれない(笑)こんなに真面目に推理したことなかったからなあ。
「さよなら、お母さん」どういう意味?
まあこれは「もうひとひねり念を押して、視聴者の心に釘うっとくか」みたいなことだろう。主人公にとってはこの時この人を殺すことが、母親への贖罪や面影の払拭の意味合いを持っていた、みたいな。
「終わったんだよね……?」
これはちょっと看過できない!え、終わってないん!?「今年はね。」ってことか?それならいいけど、ヒロインの言動が全部ウソなら大逆転あるぞ!?でも実際人々から忘れられたんだから正解なんじゃあ?まだなんか隠し設定あったらもしかして……。いや、まあ「今年はね。」ってことだろう。
ラストの終わり方、ちょっと背筋が寒い。
「よく考えてくれ」なんて伝えても、犯人を見つけて殺せばOKなんていうルールだと今回みたいな惨劇は絶対起こる。一度現象が起こったらanotherを殺せても殺せなくても、死屍累々になるだろう……。これも正しいホラーの終わり方。完璧。 {/netabare}
{/netabare}
↓アニメのレビューとはあまり関係ない「ホラー論」
{netabare} 私はホラー映画の最高傑作は「リング」。次点で「ノロイ」だとおもっています。そしてホラーをダメにした最低作品は「呪怨」だと思ってます。だから「あたし~、リングとか呪怨みたいなホラー好き~」とか言われると苦虫を噛み潰したような顔になります。
一緒にすんな!
リングは「ホラーの最高傑作」、呪怨は「びっくり映像集」です!ちなみに、貞子3Dは「スペクタクルコメディ」ですのでリングシリーズとは断じて認めません。
何が違うのか。
現代のダメホラーは、「ホラーは不条理なほど面白い」と勘違いしています。「なんなんだよ!わけ分かんねえよ!死にたくねえ!」って感じのストーリーです。ただの、逃げる→幽霊登場→死ぬ、の繰り返しです。
でも、本来の良質なホラーはそうじゃない!
ホラーというのは「科学的・正常思考的でないがたしかに存在する”理論”に基づいて人が死に、その裏には原因と回避の仕方が確かに存在し、それを主人公が解き明かす」ものなのです!
つまり、本来ホラーとは「通常とは異なる理論に基づいた謎を解くタイプのミステリー」なのです。これを端的でとっつきやすく、しかも完璧に体現しているのがリングなのです。
ここでもっと分かりやすい話をしましょう。
耳なし芳一。
ラフカディオハーンの怪談です。ストーリーとしては、主人公が悪霊に呪われたので、お寺で全身にお経を書いてもらった。しかし耳にお経を書き忘れていたので、耳を引きちぎられて、主人公は耳なし芳一となってしまった。というお話。
これが本来の良質なホラーです。
これを現代版ダメホラーにしてみましょう。
主人公は悪霊に呪われた上、なぜかお坊さんに全身にお経を書かれた。夜、悪霊がやってきて、「そんなの関係ねえ」とばかりに手足を引きちぎられ、道路に投げ出されたところでタンクローリーに曳かれ、偶然落ちてきた置物の刀が頭に刺さり、ベルトコンベアーに巻き込まれてミンチにされ、竈でおいしく焼かれて、ハンバーグとしてスーパーの棚に並びましたとさ。次はお前の番だ―!きゃー!
怖いけども!
そうじゃない。耳なし芳一がホラーとして面白いのは、耳をちぎられたからではなく、「ちょっとお経を書き忘れた」という我々にとってはどうでもいいことが、「妖怪側の理論」に当てはめると致命的なミスだった、という点でしょう。
その観念的な相違が、我々の背筋を凍らせるのです。
そして私の知る限りでは、この点でリングに並ぶホラーはなかった。次点のノロイですら、リングには足元にも及んでいなかった。
しかしAnotherです!素晴らしい!
わたしはこれから、「ホラーの最高傑作はリングとかAnotherだね!」というようにします。 {/netabare}