蒼い✨️ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ダンまちというアニメは何を伝えたかったのだろうか。
アニメーション制作:J.C.STAFF
2015年4月 - 6月に放映された全13話のTVアニメ。
原作は、大森藤ノのライトノベル。
【概要】
神が人間の世界に降りた時代。
神々は人と交わりファミリア(ギルドに類似)を結成して、
主神(ギルドマスター)として冒険者たち(ギルドメンバー)を率いているという世界観。
冒険者は広大な地下迷宮に潜り、モンスターを倒して下の階を目指すのが仕事。
英雄になりたくて冒険者になったヘスティア・ファミリア所属の14歳の少年ベル・クラネルは、
迷宮内で強力なモンスターであるミノタウロスに襲われて生命の危機だったところ、
女冒険者“剣姫”アイズ・ヴァレンシュタインに救われて一目惚れ。
所変わって冒険者の集まる酒場にて、アイズの目の前で侮辱をされたことから、
いつの日かアイズの傍に立てるような冒険者になるために、
ベルは弱い自分を奮い立たせて、ダンジョンで戦い続けます。
【主要人物】
ベル・クラネル … 元は農民だった。祖父が亡くなり天涯孤独の身に。
出会いを求め冒険者になるべく迷宮都市にやってきた新人。純粋無垢。
ヘスティア … 炉の女神。ツインテールのロリ巨乳にしてボクっ娘。ベルの所属するファミリアの主神。
ベルくんにベタ惚れ。
アイズ・ヴァレンシュタイン … 物静かな金髪美少女。ベルの想い人で恩人。ロキ・ファミリア所属の剣の達人。
ベルくんに好意を持っている。
リリルカ・アーデ … 小人族の少女。荷物持ち。荒んだ人生を送ってきたがベルくんと出会い行動をともにし、
彼の偽りのない優しさに触れて彼女の生き方に変化が。
ヴェルフ・クロッゾ … 鍛冶師。腕利きで頼りになる性格。ベルと出会って専属契約を結び冒険にも同行することになる。
【感想】
タイトルでウィザードリィ的な物を期待していたのですが、随分と違いますね。
初心者が浅い階層でソロプレイでたくさんの敵を倒せるなんて、バランス温くないですか?
さてと…最終話まで観ましたが、随分と説明不足なアニメですね。
ダンジョンは放っておいても実害が無さそうなのに、
何故、モンスターの領域に踏み込んで人間は殺戮を繰り返すのか?
しかも、殺しても殺してもダンジョン内のモンスターは一定時間が経過すると復活するという仕様。
モンスターを倒して換金アイテムと経験値を得られる機会と引き換えに命を失うリスクを伴ったテーマパークみたい。
そもそも、主人公のベルくんは何者?
ストーリーが進むに連れて何故かチートスキルをいくつも習得して大活躍。
ヒロインの女神ヘスティアから一生かけても買えないようなチート武器を対価も支払わずに貢いでもらい、
本来なら家が買える程の高価な手段なのを無料で魔法を習得してしまった。
MMORPGで例えれば他のプレイヤーはこつこつと稼いでレベルアップして装備を揃えているのに、
ひとりだけ経験値数倍サービス+レベル1からすごい武器を持ってるという徹底した優遇ぶり。
数多の冒険者が競争をしている世界で主人公だけが特権をいくつも持っている状態で、
作中で主人公が達成したレベル到達の世界最速記録更新にしても、
主人公すごい!主人公頑張った!主人公おめでとう!と思う前に、
何故、ここまで主人公だけ手厚いサポートを受けられるのかという疑問。
主人公の努力も頑張りも死闘も、そっちの前では霞んでしまいます。
しかも…このアニメの登場人物は、女キャラ=優しい=主人公に惚れる 男ども=モブ含めてDQNか悪人が多過ぎ
が徹底されていましてモヤモヤしますね。
ピンチに陥ってスイッチが入らないと、おお振りの三橋並に頼りない主人公の性格ですし。
主人公は可愛い系のルックスで女性陣からひとりだけちやほやされている世界。
主人公以外の男どもは、むさ苦しい感じでおなごから愛されてないように見える世界。
何となしに主人公の視野の範囲では、世界が主人公ひとりのために配置されている感じがしていて、
他の男冒険者達が主人公にムカついている状態でも彼らを責める気になりませんねw
これは、アニメ化されているパート上の描写から得た印象であって…本当はちょっと違うかもしれませんけどね?
願えば思いが叶うとか、努力すれば報われるという系統の作品だと思われがちですが、
このアニメは、ちょっと違う気がします。
主人公が強さを求めて努力している場面も作中ではありますが、
短期間の特訓で強くなるとか、新しい力に目覚めるとか本当にテンプレ通り。
成長の描き方なのですが、本来なら中堅やベテランとPTを組んでダンジョンの中を共に過ごし、
実戦経験と人生経験を積んで行きながら強くなる過程を、
じっくりと描写するという展開が個人的には望ましいのですが、
このアニメでは基本ひとりで戦って、あっという間に強くなリましたね。
テンポ重視で過程よりも結果をすぐに見せたほうが、現代の視聴者向けなのでしょうね。
主人公の成功へのプロセスを見る限りは血統・覚醒・勝利!が大事であり、今時のアニメらしいアニメだと言えますね。
よく知らないのですが、主人公は世界にとって特別な存在みたいですね。
だから主人公だけが女性からモテまくりますし、異常なスピードで強くなります。
人智を超えた何かを持って生まれた主人公が、何も知らないままに神々から試練を与えられたり援助を受けたりして、
何かしらの目的のキーパーソンとして育てられているような?そんな話かもしれません。
今後の原作では様々な謎が徐々に明かされるでしょうが未完のままアニメ化したために、
伏線をばら撒いたまま何一つ消化せずに終わってしまい、
主人公特権で駆け足で強くなったサクセスストーリーアニメっぽく見えて、
ちょっと、1期13話までの内容だけでは評価を下しにくい煮え切らない作品に思えました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。