askima さんの感想・評価
1.9
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 1.5
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
前評判の高さ、2話までの期待感、そして大失速
衝撃の1話に驚かされた人は多いと思う。
2話まで見ると今後の展開を期待するのは必然、と言っていいくらい見事な序盤だ。
作画は気合十分で戦闘シーンも見応えがある。
ただ、戦闘を楽しみに見ているのではなく、世界観、ストーリーを楽しみたいと思っているのでいまいち心に響かない。
重ねるが映像は素晴らしい。
ここにストーリーも兼ね備えることができればfateシリーズとも肩を並べられたことしれない。
ストーリーや演出はダメダメなので、これだけ大作になる可能性があった作品を地に落とした戦犯は監督と脚本家にあるだろう。
神作画の映像美とegoistの音楽が支えていた作品だった。が、思い返してみると2話までの迫力はその後になかった気がする。
結論、ストーリーが足を引っ張って何とも残念な作品になってしまった。
{netabare}
合体に口からビームは正直ありえないだろ、と思ってしまった。
口からビームが出たのは1回きり。1回限りの口からビームならどうにか違った演出にして、この世界観を破壊しないべきであった。
超能力みたいなのも出したらダメでしょう。
そもそもアニメだから「あり得ないなんてあり得ない」けれども、この演出はこの世界観では明らかにマイナス要因である。
ご都合主義発動で主人公を勝たせるためだけの追加能力は、陳腐でみっともない。
壁がゾンビの巨人に破壊されてゾンビが街に侵入してくる。
進撃の巨人を思い浮かべた。
オリジナル作品なんだから、そもそも進撃と比べられないような作品作りをして欲しかったものだ。
そしてラスボス、そこまで悪に染まる背景が弱すぎて同意できない。結果作品内でも絶対悪やダークヒーローになれず、まるで田舎のヤンキーか思春期で反抗期な厨二病の青年?である。
製作側はラスボスをいい人っぽく最後は描こうかとしたのかもしれないが、一貫性のない行動にしてしまって尚更整合性がない小悪党にしてしまった。
悪役としての魅力や格好良さはない。咬ませ犬にちょうど良いくらいのやつがラスボスだった。
{/netabare}
1クール作品なのでこの世界観を描き切るには、尺が足りなさすぎた。2クールかけてもう少し丁寧に作品を描く必要があったと思う。
そんなこんなで何となく11話まで来てしまい、強引に収束へ向かわせようとしているためか、11話までで見た段階でどう収拾つけるのかが個人的には争点になった。
12話(最終話)で一応はまとめていた。だが、1話見た段階でこんな結末を望んでいた視聴者は皆無ではなかろうか。
見る価値のない駄作だとは思わないし、作画と音楽はハイクオリティー。
才能の無駄遣いとは少し表現が違うだろうが、この世界観と作画と音楽を活かせなかったのは頂けない。
単純に世界観や登場人物の評価を度外視してストーリーの面白さだけを比べれば、2016年でも最高レベルの駄作である、迷家といい勝負なんじゃないか。
▪️追記
リゼロと同時期に始まって一時期はカバネさんが評価されてた。先日リゼロも最終回を迎えたが、あっちは綺麗にまとまっていたし、表現したいこと、伝えたいことがよく分かった。中盤ではずっとイライラもさせられたが最後には挽回してくれたリゼロは評価している。
カバネは最後まで右肩下がりで上がってこれなかったね。