退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
マテリアル・ブルー
{netabare} 海中と地上で暮らす{/netabare}少年や少女たちの様々な出来事や変化・日常を描いた、ファンタジー作品。
どこか憂いと哀愁が漂う、碧い臨場感。
そこに質の高い構成と演出によるドラマチックな物語が展開されます。幾度となく訪れる、様相を変える劇的かつ衝撃的な場面には心震えましたし、惹きこまれました。
感情に訴えかけてくるような血の通った台詞と、音楽も見事にシンクロ。
気持ちを高めるに充分すぎるほどの効果を発揮していたように思います。
また、精神年齢といった要素の繊細さや、{netabare}時の経過{/netabare}、男女の間にある感覚差や相違といった表現が卓越している印象も強く覚えました。
私は恋愛的要素というよりも、こうした側面に視点が向いたような気がします。
泥沼的、絶望感漂う部分もありましたが、そんな痛みや辛さを抱えるのはひとりではないという、手をつなぐ温かさが根底にありました。
そして、結果的に、色んな感情が濾過されて、 {netabare}輝きを取り戻したかのような結末{/netabare}は、この作品にふさわしかったように思います。
どこをとっても、完成度の高い、数多くは出会えないと思えるような、素晴らしい作品。
視聴してよかった。