
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
オグナとカジカ
古墳時代を舞台に古事記や日本書記をベースにした本作
ほぼ原作に準じた内容でありながら、細かいところが若干アレンジされている
宇宙編や他の火の鳥作品と比べれば後味は良い方かも
感想 ネタバレだらけのメモです。{netabare}
オグナとカジカの出会いと、お互いがどうしようもなく惹かれあう姿が凄く良い。お互い敵同士なのに愛してしまうなんて、まるでロミオとジュリエットみたいだ。
主人公のオグナがヤマト国の王子でなければ・・もし、カジカの兄の川上タケルを殺さなければ、平凡に一生をカジカと共に過ごせたのだろうか?
可愛さ余って憎さ百倍と言うけれども、裏切られたカジカがオグナを追い、ヤマトの国へ向かうところに執念を感じた。
火の鳥がオグナをカジカから逃がす時に「まだ死ぬ運命ではない。成し遂げなくてはいけないことがある」というふうに諭すシーンがあったけれども、
その定めが古墳の殉死の慣習を身を持って終わらせるというのがあまりにも悲しい。
牢獄に入っている殉死予定者を助け出そうとして失敗し、火の鳥のエキスを浴びて生き埋めにされた土の中で1年生き続けて笛を吹き、死んだはずのオグナの笛の音が聞こえるとそれに怯えた兄達が殉死の慣習をやめるキッカケとなるのが歴史とリンクして感動する。
だけど・・・。
悲しい・・あまりにも悲しすぎる・・!
来世で一緒になろう・・と言いながら月の中で手を繋いだまま死んでしまうなんて。今世で一緒になってよ・・(無茶振りw)
火の鳥が言ってた「成し遂げなくてはならない運命」がこの事なら、あまりにも過酷な運命だなぁ。{/netabare}