北山アキ さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ノリ一発の勢い押しアクション作品
最後まで観て
物語から行間、奥行き、余韻を一切排除する文法は潔いが、
どうしてそれで面白くなると思ったんだろう?
感想はそれに尽きる。
作画が良いと言われるけど、意外と止め絵も多い。
無名のキャラ造形に織り込まれたロリコン趣味も行き過ぎ。
7話まで観て
アクション作画でオオーと思わせた勢いで
物語はそこそこに力押しするスタイル。 {netabare}
でも、描写の中での襲い掛かるゾンビ(感染者含む)と
応戦する人間と累々する死屍の数のバランスはもっと整合をとって欲しい。
スゲー大量に襲来して、大量に感染したように思ったけど、
あれだけの戦力で応戦して、そんだけの被害で退けたの?
と描写の辻褄がよく分からなくなったりする部分は意外と興がそがれる。
1、2話のセリフは良いと思ったけど、それから急激に陳腐化が進んで、
それっぽいこと言わせてるだけという印象にまで落ちてしまった。
この問題の大きな原因は世界設定がほぼ説明されないことにある。
過去じゃないから、異世界か、現代の遺産と断絶した未来かのどちらか
というくらいしか分からず、人間の社会経済的な生存環境もほぼ語られない。
言葉には成立した背景や歴史が存在するものだが、
その理解が促されない限り、単語として意味が通じても、
言説としての意味は伝わってこない。
つまり、世界設定が不明なため、含蓄の乏しい、薄い言葉にしか聞こえてこない。
アクション場面を見ると割り切っても、悪い作品ではないが、
どうせなら物語としてもここから盛り返して欲しいと思う。
{/netabare}