ヌンサ さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
息をするかのごとく名作を生み出す浅香守生監督
↑もちろん原作の素晴らしさがあることは大前提です。しかし監督の腕次第では、素晴らしい原作が台無しになってしまうことも少なくありません。それでも浅香守生監督は、原作で表現されているキャラクターの"心の揺れ動き"や"躍動感"を毎回見事に映像化してくれます。
ちょっとした仕草もいちいち作画されています。例えば「会話するシーンで口だけしか動かさない」などのような"逃げ"は絶対にしません(多分)。少しの手の動きなども、一瞬のカットだとしてもしっかり作画されています。目の肥えたアニメファン(「面倒くさいオタク」とも言います)としては、こういう瞬間にゾクゾクします。
声優陣の演技も全部素晴らしいです(雑な感想w)。まだキャリアの浅かった瀬戸麻沙美さんの、表現力の高さには感動さえ覚えます。主役に抜擢されたのも納得ですよね。彼女自身が歌うエンディング曲も、縦書きのエンドロールと相まって素晴らしく美しいです。
競技かるたについては、知らないことだらけで非常に興味深かったです。百人一首は、小学生の時に覚えたことがあったのである程度は知っていたのですが、ただのかるた遊びとして(机一面にすべて並べて皆で札を取り合う形式)しか行ったことがありませんでした。今回アニメを見ていて、「札を同時に取ったときは話し合い」や「当たりの札が含まれていれば、多くの他の札を一緒に飛ばして良い」などのルールは結構驚きでした。
そして中でも最も興味深かったのは、競技中に「間」を取るために立ち上がるという行為です。まるで野球の打者がバッターボックスを外す姿を思い起こさせるもので、競技かるたの奥深さを感じたシーンでした。
このような名作に出会うと、リアルタイムで視聴していなかったことを毎度のように悔やんでいます。今更ですが二期も楽しみです(これから視聴します)。
あ、実は原作未見です(笑)読みたい気は満々ですが。